カジノを含めた統合型リゾートの整備を政府に促す法案 (IR推進法案)は12 日午後、参院内閣委員会で参考人質疑を行った。自民党は13日の同委での採決を目指しているが、委員長ポストを握る民進党は廃案を求めており、14日までの国会会期末に向けた与野党の攻防は激化している。

  12日開かれた参院内閣委での理事会では13日も午前10時から質疑を行うことを確認。自民党が求めている13日中の採決については結論が出ず、引き続き、協議することになった。この後、同委は有識者を呼んだ参考人質疑を実施。「IR*ゲーミング学会」理事(副会長)の美原融・大阪商業大学教授は、IRは地域社会に大きな経済効果と雇用をもたらす、と説明。反対派で弁護士の新里宏二氏は「カジノは不幸をまき散らすビジネスではないか」と疑問を投げ掛けた。

  安倍晋三首相は7日午後の党首討論で、IRについて「さまざまな投資が起こり、雇用にもつながっていく」と述べた。民進党の蓮舫代表は8日の定例会見で、衆院の採決過程は「納得できない」と指摘し、「まずはいったん廃案にしてやり直すべきだ」と語った。衆院内閣委員会は11月30日に審議入りし、12月2日に2回目の質疑を行った後に、秋元司委員長(自民)が民進党が反対する中で採決に踏み切った。

中間報告

  参院の委員長ポストを野党議員が握り、法案審議が進まなかった場合、与党議員が本会議に委員長による「中間報告」を求めた上で、採決に至った前例がある。第1次安倍政権の2007年6月30日に採決された国家公務員法改正案は自民党議員が中間報告を求める動議を提出し、参院本会議での法案採決に持ち込んだ。

  法案は超党派の有志議員でつくる「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連、通称・ カジノ議連)がまとめた。国会内で8日開いた総会には、北海道、横浜市、大阪府、長崎県などの幹部が出席。横浜市の渡辺巧教副市長は意見表明で、今国会での法案成立を求めた。総会には自民、日本維新の会のほか、議連メンバーである民進党の石関貴史衆院議員らも出席した。

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