欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが上昇、115円突破-FOMC決定に注目

  9日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で上昇し、10カ月ぶりの高値となった。米国債利回りの上昇や株式市場の堅調に支えられた。ドル指数は今週の高値付近。

  ドルは週間でも上昇。この日発表された12月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は98と、前月の93.8から上昇し、2015年1月以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は94.5だった。
 
  米10年債利回りは一時2.4766%に上昇し、ドルの押し上げ要因になった。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時5日に付けた1254.70に接近した。週間では0.5%上昇。
ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比1.1%高の1ドル=115円32銭。対ユーロでは0.5%高の1ユーロ=1.0561ドル。
  
  対円でのドルは115円85銭で一段の売り注文が控えていると、ロンドンのトレーダーが指摘した。この水準は2月9日の高値で、テクニカル上の抵抗線になるという。

  ユーロはこの日の取引開始から軟調だった。一時は2015年3月以来の安値水準に近づいた。欧州中央銀行(ECB)は伊モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行が要請した資本増強の期限延長を拒否することを決めたと、事情に詳しい関係者が明らかにした。

  市場の注目は13、14両日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に移っている。会合後にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見する。FOMCは25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを実施すると予想されているが、これは現在の為替水準におおむね織り込まれているとみられている。

  2017年の金利軌道に関する手掛かりを得ようと、市場ではイエレン議長の発言と金利予測分布図(ドット・プロット)に注目が集まっている。
原題:Dollar Stalls Near Weekly High, Looking Toward FOMC Decision(抜粋)

◎米国株:S&P500種が6日続伸、最高値更新-薬品株が高い

  9日の米国株式市場ではS&P500種株価指数が6日続伸し、過去最高値を更新した。ダウ工業株30種平均とラッセル2000指数も連日で最高値となった。生活必需品銘柄やヘルスケア株、ハイテク株が上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比13.34(0.6%)高い2259.53で終了。ダウ工業株30種平均は142.04ドル(0.7%)高い19756.85ドルで終えた。

  10日にウィーンで開催される石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国の会議を前に原油相場が続伸したことから、世界的に株高となった。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は7.4%低下。週間では米大統領選の結果が判明して以降で最大の下げとなった。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は14日に政策金利に関する決定を発表する。金利先物市場が示す今月の利上げ確率は100%。11月初めは68%だった。

  欧州中央銀行(ECB)は8日、量的緩和(QE)プログラムの延長および月々の購入減額を発表。世界的に株価を押し上げた。ECBはQEプログラムの下での債券購入を2017年12月末まで延長し、債券購入の総額を少なくとも2兆3000億ユーロにまで膨らませる方針を表明。必要に応じてプログラムの期間延長や規模拡大を実施する考えも示した。
原題:S&P 500 Rises for Sixth Day, Hits Another Record; Drug Stocks Up(抜粋)

◎米国債:下落、消費者マインド指数良好で利上げ観測強まる

  9日の米国債は下落。10年債利回りは今年の最高水準に近づいた。朝方発表された米消費者マインド指数は市場予想を上回り、来週開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定するとの見方が強まった。

◎NY金:続落、2月以来の安値-金ファンドから資金流出

  9日のニューヨーク金先物相場は続落し、2月以来の安値で終了した。米金融当局が利上げに向かっていることが重しになったほか、米国株が最高値を更新していることも逃避資産からの資金流出を促し、金連動型上場投資信託(ETF)を通じた保有量が減少した。

  HSBCセキュリティーズ(USA)のチーフ商品アナリスト、ジェームズ・スチール氏は「ドルの上昇や債券利回りの上昇、株式相場の堅調はリスク選好の兆候であり、これは金にとってマイナスだ」と指摘。利上げは「かなり可能性が高いようにみえる」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.9%安の1オンス=1161.90ドルで終了。終値では2月以来の安値となった。週間ベースでは1.3%下げて、2015年11月以降で最長の5週連続下落。

  銀先物3月限は0.8%安の16.967ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物1月限は3.1%下げて915ドル。パラジウム先物3月限は0.5%下落の735.05ドル。
原題:Gold ‘Getting Hit From All Directions’ as Investors Flee Funds(抜粋)

◎NY原油:続伸、サウジが減産実行の姿勢-週末協議に期待

  9日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。サウジアラムコが顧客に1月の出荷量削減を通知したことが明らかになり、週末の石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の協議を控え、減産実行への期待が広がった。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「あすの加盟国・非加盟国協議で合意がまとまるとの一致した見方が強まっている」と指摘。「サウジが製油業者に減産合意の実行過程にある旨を伝えたことで、合意はこれまでよりずっと現実的になった」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比66セント(1.30%)高い1バレル=51.50ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は44セント(0.8%)上げて54.33ドル。
原題:Oil Climbs as Saudis Show Commitment to Cut Output Before Talks(抜粋)

◎欧州株:5日続伸、ECB政策を好感-週間は約2年ぶり大幅高

  9日の欧州株式相場は5営業日続伸。欧州中央銀行(ECB)の景気支援政策を好感し、指標のストックス欧州600指数は週間ベースで約2年ぶりの大幅高を記録した。

  ストックス600指数は前日比1%高の355.38で終了。ユーロ・ストックス50指数は約1年ぶりの高水準で引けた。2月安値からの上昇率は19.3%で、強気相場入りまで0.7%に接近した。

  一方、イタリアのFTSE・MBI指数はこの日0.7%下落。8日はECBが資産購入プログラムの調整で銀行の収益性が高まるとの期待から買いが入り、前日まで3日の上げ幅は7月以降最大となっていた。ストックス600指数を構成する銀行株も上げが止まったものの、週間ベースでは2011年以来の大きな上昇を記録した。

  製薬株と不動産株、メディア株の上げが目立った。一方、銀行株と鉱業株は値下がり。個別銘柄では英メディアのスカイが27%上昇し、上場来最大の上げを演じた。米21世紀フォックスに112億ポンドで身売りすることで暫定合意した。

  イタリア国民投票以降に欧州株相場は上昇したものの、新たな資金は流れ込んでいない。バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのリポートによれば、7日までの1週間は10億ドルの流出だった。
原題:European Stocks Rise for 5th Day in Biggest Rally Since2015(抜粋)

◎欧州債:イタリア短期債が上昇、ECBが資産購入の基準緩和

  9日の欧州債市場ではイタリアやスペインの短期債が上昇。欧州中
央銀行(ECB)が8日に資産購入プログラムの対象となる基準を広げ
ると表明したことが背景にある。

  イタリア2年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp
=0.01%)低下のマイナス0.087%、同年限のスペイン国債利回りは4
bp下げマイナス0.26%となった。

  これに対し両国の長期債利回りは上昇。関係者によれば、ECBは
モンテ・パスキが要請した資本増強計画の期限延長を拒否した。これで
株主と債券保有者に損失負担を強いる政府救済の可能性が高まった。

  一方、ドイツやノルウェー、スウェーデンの長期債は買われ、ドイ
ツ10年債利回りは4bp低下、ノルウェーの10年債利回りは7bp下げ
た。

原題:U.S. Stocks Extend Gains as Crude Oil Advances; DollarClimbs(抜粋)
原題:Treasuries Erase Drop on Safety Bid as Italian Bank SharesFall(抜粋)

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