米連邦公開市場委員会(FOMC)の今月14日の発表は非常に興味深い。政策金利の変更に関する発表内容だけでなく、今後の軌道に関するシグナルもそうだ。同日の声明文やイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見で出てきそうな5つのポイントを以下に挙げる。

  • FOMCは政策金利を0.25ポイント引き上げるだろう。10年でわずか2回目の利上げとなる。当局を行動に駆り立てる原動力は、完全雇用とインフレ率2%の達成という2つの責務でのさらなる前進のほか、金利に関して高まった市場期待に応えたいという当局の意向、そして海外(特に欧州)からの向かい風の弱まりだろう。
  • 2つの責務に関して、FOMCでの協議は失業率の4.6%への低下とともに、堅調な雇用創出が毎月続いているにもかかわらず労働参加率がいまひとつ伸びない状況に影響されるだろう。インフレ率については、市場期待の高まりを完全に取り込もうとする動きは時間当たり平均賃金の伸び率が最近低下したことに抑えられるだろう。
  • フォワードガイダンスの面では、2017年に複数回の利上げがある可能性を引き続き残すだろう。これは来年の経済が基本的に堅調とみる期待だけでなく、トランプ次期大統領が最近示した政策方針による成長とインフレの新たな上振れも関係する。ここで考えるべき重要なことは、一段と積極的な財政政策が特に生産的なインフラ投資を中心に進んだ場合、金融政策正常化の速さがどれぐらいのペースで可能になるかだ。
  • FOMC政策当局者の個人個人の金利予想を示すいわゆる「ブルー・ドット」は、久しぶりに大幅に下がる状況ではなくなる。ドットはおおむね変わらずとなり、市場期待は引き続き上方向に収れんしていく。
  • とはいえ、金融政策を幾分引き締めるとのFOMCのシグナルは微妙なニュアンスを持ち合わせるだろうし、それにはまっとうな理由がある。米金融当局は引き続きかなり「データに左右される」フォワードガイダンスの大幅変更に向けて動く前に、トランプ次期政権の経済政策の詳細を待ちたいと願うだろう。

  私も他の多くの人同様に、米金融当局者は過去1カ月に起きた想定外の政治および市場動向を自ら消化する初期段階にあるのではないかと考えている。中銀当局者は金融政策を正常化する可能性の広がりに心を引き付けられるだろうが、トランプ氏の発表内容が政策設計や実施にどのように転換されていくのかを見極める必要を考えれば、FOMC当局者は早まった行動はしないように注意を払うだろう。

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)

原題:Five Things to Watch For in Fed Meeting: Mohamed A. El-Erian(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE