8日の欧州債市場では、ドイツ国債の利回り曲線がスティープ化した。欧州中央銀行(ECB)が月々の債券購入を減額して延長すると明らかにしたものの、ドラギ総裁はその後の記者会見で、減額した規模で景気が上向かない場合は再び増額する用意があると示唆したことで、市場が混乱した。

  債券市場の弱気筋にとって、ECBが月購入ペースを600億ユーロに減速するのは量的緩和(QE)なき将来を初めて占う試金石となった。強気筋にとって、利回りが中銀預金金利を下回る資産を購入する方針は対象銘柄が増えることを意味する。為替トレーダーらは当初、月間購入額の削減に注目していたものの、延長期間が予想以上に長いことへと関心を移した。

  ドイツ10年債利回りは1月以来の高水準に達した一方、2年債は上昇した。通貨ユーロは政策発表直後に上昇したが、その後下げに転じた。

  ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、イェンス・ペーター・ソレンセン氏は「現在は混沌(こんとん)とした状態にある」とし、「誰もが当初は800億ユーロから600億ユーロに削減されることに失望させられ、『テーパリング』と指摘した。それから預金金利を下回る債券購入が明らかになり、ドイツ国債が手薄にならないことが突然判明した。そのため利回りの調整が進んだ」と語った。

  さらに「常に混乱させられる」と指摘し、「ECBは明瞭さと透明性をもたらすことができない。ドラギ総裁はこのプログラム全体に強く反対する中銀関係者を満足させようとする一方、刺激策がまだあるとの印象を与えて一般を安心させようと試みている。困難な任務のため、ECBをめぐっては常にやや複雑となる」と続けた。

  ロンドン時間午後2時56分現在、ドイツ10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.44%。一時は0.46%に達した。30年債利回りは14bp上昇し1.16%となり、5年債とのスプレッドは8年ぶりの大きさとなった。2年債利回りは2bp下げてマイナス0.69%。

原題:Confusion Reigns in Markets as ECB QE Changes Spark Wild Swings(抜粋)
German Curve Steepens Most Since 2008 as ECB Tweaks QE: Chart(抜粋)

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