エアバッグの大規模リコール問題を抱えるタカタは、東京・六本木にある本社オフィスを品川区の再開発地区、天王洲アイルに移転する。経営再建に向けて賃料を削減することが狙い。

タカタ本社が入っているビル(六本木)
タカタ本社が入っているビル(六本木)
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  広報担当の菱川豊裕氏によると、タカタが移転するのは東京モノレール天王洲アイル駅に近接する22階建てのオフィスビル「東京フロントテラス」の19階部分で、12日から業務を始める。これまでは六本木の「アークヒルズサウスタワー」に入居していた。移転の理由については現在進めている「経営合理化の一環」としており、年間の賃料は従来のおよそ半分に抑えられ、5000万円程度の経費削減につながるとしている。

  従来のオフィスは地下鉄六本木一丁目駅直結だったのに対して、新オフィスのある天王洲アイルは東京湾の埋立地にあり、周辺には倉庫や物流センターなどがある。新幹線品川駅からJRと東京モノレールを乗り継いで約20分かかる。

  異常破裂する恐れがあり、米国を中心に死傷者も出ているタカタ製エアバッグのインフレータ(膨張装置)をめぐっては、自動車メーカーが国内外で搭載車のリコールを拡大している。タカタが負担を迫られる費用は巨額に上る可能性もあり、前期(2016年3月期)の決算短信で、コスト削減やノンコア事業の売却などを通じてキャッシュフロー改善を進めていくとしていた。

  タカタの公表資料や菱川氏によると、同社は09年に六本木から港区・赤坂に本社を移転。その後、14年2月に現在の六本木のオフィスに移っていた。今年9月には米内装品子会社を米ピストン・グループに売却し、第2四半期決算で100億円程度の特別利益の発生を見込むと発表していた。

  タカタは経営再建に向けて、複数のスポンサー候補から提案を受けている。野村洋一郎最高財務責任者(CFO)は11月の決算会見で、スポンサーの選定時期について年内の予定に変更はないとしていた。

  タカタは9日午前、本社移転について発表した。タカタ株は同日午前終値で、前日比0.8%安の613円で、年初来では24%の下落になっている。

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