イタリアのレンツィ首相は7日遅く、マッタレッラ大統領に辞表を提出したが、暫定首相としてとどまるよう要請された。大統領府が発表資料で明らかにした。

  同大統領は8日から主要政党との協議を開始し、第64代内閣発足への道筋を探る予定。

  マッタレッラ大統領は現地時間8日午後6時(日本時間9日午前2時)から3日間の予定で、各党指導者や上下両院議長と協議する。その目的は解散総選挙が不可避かどうか見極めることだ。

  レンツィ首相は7日、民主党首脳に対し、自分の戦略を詳しく説明した。議会で最大勢力の民主党の書記長(党首)であるレンツィ首相は次期首相の人選や組閣に関する発言権を持つ。

  同首相はローマの党本部でのスピーチで、「われわれは何事も何者も恐れない。従って、他の政治勢力が早期総選挙を望むなら、言わせておけばよい」と発言。下院選挙法の合法性をめぐる1月24日の憲法裁判所審理後の来年の早い時期に前倒し選挙を実施するか、大連立政権を発足させて下院選挙法を改正するかという2つの選択肢を説明した。次期総選挙のもともとの予定は2018年の早い時期の実施。

  ボローニャ大学のジョルジオ・フレディ名誉教授(政治学)はインタビューで、「レンツィ首相の大連立内閣の提案はあまり多くの賛同を得られないだろう」とし、「この先、下さなければならない幾つかの苦渋の決断は誰も行いたくない」と説明。具体的には増税や国内銀の選別、欧州連合(EU)の財政ルールへの対応という課題が待ち構えていると述べた。

  同教授はまた、マッタレッラ大統領にとって問題となるのは、五つ星運動や北部同盟など大政党からは直ちに総選挙を実施するよう求められる一方で、ベルルスコーニ元首相は18年まで待つことが可能だと主張するとみられることだと指摘。「めちゃくちゃな状況だ。大統領は最終的にレンツィ首相に来年の早い時期まで、かなりの期間とどまるよう求めざるを得なくなる可能性がある」と語った。

  主流派政党が下院選挙法の改正を望むのは、下院で議席が最も多かった党に自動的に過半数議席が与えられるからだ。現在、世論調査で民主党と支持率が拮抗(きっこう)しており、ユーロ圏離脱の是非を問う国民投票を主張している五つ星運動がこれにより過半数議席を獲得しかねないと、主流派政党は懸念している。

原題:Long Goodbye for Renzi With Italy Seeking Government Number 64(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE