ドナルド・トランプ氏は7年にわたる米景気刺激策もめったにできなかったことをしている。それは米国株の弱気派に沈黙させることだ。

  米株式相場の2年にわたる停滞局面は差し当たり終了し、株式時価総額は米大統領選挙以降に1兆ドル(約114兆円)増加。ダウ工業株30種平均は2万ドルの大台を目指す展開で、ダウ平均とS&P500種株価指数は7日に最高値を更新。輸送株や小型株の指数も最高値を付け、銀行株は8年ぶりの高値圏で取引された。

  少なくとも9月時点では2013年以降で最も悲観的な株式相場見通しを示していたウォール街のアナリストらはここにきて、目標水準を慌てて上方修正。市場では投資家の不安を測る指標が5年ぶりの低水準付近にある。アナリストらは予想平均でS&P500種指数の来年の上昇率を3.4%と見込むが、JPモルガン・チェースやモントリオール銀行のストラテジストはより大幅な上昇を予想している。

  投資家にとって問題なのは、トランプ氏勝利による株価への影響分析が当てにならなかったアナリストらをどれだけ信用するかだ。多くのアナリストが警告していた惨事は起きなかっただけでなく、大統領選後の株価上昇はロナルド・レーガン氏当選以来の大きさとなっている。

  ロイトホルト・グループのダグ・ラムジー最高投資責任者(CIO)は7日公表したリポートで、「われわれが予想していなかったのは、『トランプ相場』のスピードと規模だ」と述べ、「税制改革や規制の巻き戻しが景気回復を持続させ活気づけると期待するコンセンサスがあり、それをわれわれも共有する」と記した。

原題:Trump Bull Market Bounty Tops $1 Trillion as Bear Cases Go Quiet(抜粋)

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