石油輸出国機構(OPEC)による原油減産決定により、一部の石油取引会社は洋上での原油貯蔵を控える見通しだ。

  OPECの減産決定と世界的な原油供給過剰の緩和により、順ざやと呼ばれる市場構造が弱まっている。期先物価格の方が期近物より高い順ざやでは、取引会社は洋上で原油を貯蔵することにより将来利益を得られる可能性がある。減産計画に伴って比較的早い時期に荷積みされる原油の価値が押し上げられており、貯蔵によって得られるリターンはタンカーを数カ月にわたって用船するコストを相殺するのには不十分となる。

  OPECによる減産決定の予期せぬ結果として、洋上貯蔵されている数百万バレルの原油が市場に戻り、OPECの減産による価格上昇が抑制される可能性がある。来年米国の生産が増え、OPECによる8年ぶりの減産の効果が低下し、価格の持続的な回復を阻むとの見方もある。原油価格は依然として2014年の水準を50%余り下回っている。

  コンサルティング会社エナジー・アスペクツの石油担当チーフアナリスト、アムリタ・セン氏は「順ざやの取引は来年、今年ほど利益が上がらないだろう。OPECが減産を実行すれば世界の原油在庫は取り崩され始める」との見通しを示した。
  
原題:Oil Traders Seen Abandoning Ship as OPEC Deal Cuts Profit at Sea(抜粋)

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