債券相場は下落。前日の海外市場で米欧の金利が低下した流れを引き継ぎ、買いが先行したものの、この日に実施された30年債入札が低調な結果となったことから、午後に入り売り圧力が強まった。

  8日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.03%で開始。午後には1.5ベーシスポイント(bp)高い0.045%に水準を切り上げた。新発20年物の158回債利回りも午後の取引終盤に0.525%と、3月14日以来の高水準。30年物の52回債利回りは0.645%と、11月25日以来の高水準を更新した。40年物の9回債利回りは3bp高い0.765%まで上昇している。

  長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比8銭高の150円65銭で取引を開始し、午前に150円69銭まで水準を切り上げる場面もあったが、午後には一時150円49銭まで下落。結局は3銭安の150円54銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、30債入札の結果について、「先月の40年債入札後のようにがつんという買いを超長期が作り出してくれるという期待があったが、それには至っていない」と指摘。「来週に向けて不安を残す結果になった。方向としては15日の20年債入札までスティープニング(傾斜化)の流れが続く可能性がある」とみる。

  財務省がこの日実施した30年利付国債(53回債)の価格競争入札の結果は、最低落札価格が99円15銭と、市場予想の99円35銭を下回った。応札倍率は2.85倍と前回の3.5倍から低下。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は40銭と、7月以来の水準に拡大した。

財務省
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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

30年債入札の結果はこちらをご覧ください。

  パインブリッジの松川氏は、30年債入札が低調だったことについて、「昨日の超長期ゾーンの調整を打ち消すような形で前場に買われてしまっていたことが敗因になった」とし、「高値で買いたい人はこの相場にはいないということ」と指摘。「30年債の利回りは年初に1.2%だったが、足元は半分程度にとどまっており、まだ絶対的に買いという水準ではない」と話す。


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