ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のウィーラー総裁は8日、力強い景気拡大を背景に、インフレ率を目標の2%に回復させる上で金利は十分低い水準にあるとの見解を示した。同中銀は2015年6月以降、7回の利下げを実施済み。

  同中銀は先月、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを過去最低の1.75%に当面維持する可能性が高いと示唆したが、ウィーラー総裁は8日、中銀ウェブサイトに掲載された講演で、最近の状況は「われわれの見解を変えるものではない」と述べた。また「金融政策は引き続き緩和的となり、予想される政策設定によって、インフレ率が目標レンジの中央付近で安定するのに十分な経済成長が実現すると見込んでいる」と指摘した。

  NZドルについては、「経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)が適切と示唆する水準より高い」としつつ、相場を押し上げてきた世界的な力が後退しつつあるようだとも述べた。

  さらに同総裁は「世界的な低インフレや一部主要国のゼロないしマイナス金利政策によって、NZの金融政策は難しいかじ取りを迫られてきた」とし、「これがNZの金利構造への下押し圧力となり、資産インフレにつながったりNZドルを押し上げる圧力となってきたが、こうした流れはついに転機を迎えつつあるようだ」と語った。

  NZドルはウィーラー総裁の発言を受けて上昇。ウェリントン時間午前10時(日本時間午前6時)現在は1NZドル=0.7165米ドル。講演内容が明らかになる前は0.7150米ドルだった。

  同総裁は中銀見通しは「かなり条件に左右される」として、異なる状況結果になれば「異なる政策の道筋を示唆する可能性」はあるとあらためて表明。中銀はリスクの総合的なバランスを「下向き」と判断しているとも述べた。

原題:Wheeler Says RBNZ Likely Done Cutting Rates as Economy Grows (1)(抜粋)

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