7日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=114円台前半で小じっかり。世界的な株高を背景にドル買い・円売り圧力が掛かったものの、ドルの上値は限られた。

  午後3時36分現在のドル・円は前日比0.2%高の114円27銭。朝方に114円31銭と2日ぶり高値を付けた後伸び悩んだが、下値は固く、午後に再び114円30銭まで強含んだ。

  ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店の鈴木恭輔為替資金営業部長は、株も小じっかりでドル・円は底堅く、イタリア国民投票のネガティブな影響も落ち着いていることから「下方向のモメンタムもない」と指摘。基本的には来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文や経済予測を待っている状況とした上で、「節目の115円は近いが、よほどの確信や材料がないと115円に向けてドルを買い上がるのは難しい状況。目先はレンジの動きが続きそう」と話した。

  7日の東京株式相場は上昇。欧州中央銀行(ECB)による量的緩和延長観測から続伸した欧州株やダウ工業株30種平均が連日の最高値更新となった米国株など、海外株高の流れが続いた。

  一方、6日の米国市場では10年債利回りが小幅なレンジで推移し、アジア時間7日の時間外取引でも2.39%程度とほぼ変わらずとなっている。

  上田ハーロー外貨保証金事業部の小野直人氏は、来週の米利上げがほぼ織り込まれた状況下で、市場の関心は来年の利上げスピードに移っているが、それは米経済指標や米金融当局者の見通し、トランプ次期米政権の具体的な政策など新たな材料を待ってからの判断になると指摘。それまでは「投資家も動きづらい」と説明した。
 
  ソフトバンクの孫正義社長は6日、米国で創業間もない企業や新興企業への500億ドル(約5兆7000億円)の投資を通じて5万人の雇用を創出する考えをトランプ次期米大統領に伝えた。事情に詳しい関係者1人によると、この投資資金はソフトバンクが10月に発表した1000億ドル規模のテクノロジーファンドから拠出される。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、「イメージとしては日本からの海外投資なのでドル買い・円売りの思惑が働くところではあるが、ソフトバンクの資金調達力だったり保有外貨の状況だったりを考えると、実質的にはあまり為替にインパクトがあるようには今のところは思えない」と話した。

  ユーロ・円相場は1ユーロ=122円台でじり高。同時刻現在は0.2%高の122円50銭となっている。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.07ドル台前半での小動きに終始した。

  8日開催のECBの定例政策委員会では、債券購入プログラムの6カ月程度の延長が見込まれている。三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、イタリア政局については早期の総選挙はなさそうで、ユーロは小康状態だが、ユーロを買うかは別の話で、ECB会合を見てからになると指摘。「資産買い入れの期限を延長するものの、中長期的には買い入れ額を減らすとの発言がセットで出る可能性がある。そういう発言が出れば、ユーロ買いを促す要因になるだろう」と話した。

  豪ドルは下落。7-9月の豪国内総生産(GDP)が予想を上回るマイナス成長となったことを受け、対ドルで一時0.6%安の1豪ドル=0.7417ドルまで値を下げた。豪ドル・円は一時0.5%安の1豪ドル=84円67銭前後まで下落。売り一巡後は下げ渋った。

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