7日の東京株式相場は続伸。継続的な金利上昇期待と前日の欧米金融株の上昇が材料視され、銀行や証券株が高く、円安基調の中で安定する為替動向を好感し、自動車や電機など輸出株、海運株も上げた。アナリストの指摘で燃料高による業績懸念が後退した電気・ガス株は業種別上昇率のトップ。

  TOPIXの終値は前日比13.42ポイント(0.9%)高の1490.62、日経平均株価は136円15銭(0.7%)高の1万8496円69銭。TOPIXは1月5日以来の高値。

  三井住友アセットマネジメントの金本直樹シニアファンドマネージャーは、「景気循環が回復にある中、米国や日本で財政も発動されることから、成長は少し加速していくだろう」と指摘。欧州の景気自体も悪くないとし、「ECBの金融政策で振り回されたくないと市場は感じている。ECBを前にした金融株の強さは、デフレ下で金利が低下する従来のトレンドから金利が上昇するステージに変わったことを先んじて示している」との見方を示した。

東証アローズ
東証アローズ
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  欧州中央銀行(ECB)は8日に定例政策委員会を開く。ブルームバーグの調査に答えたエコノミストのほぼ全員が、債券購入プログラムを来年3月より先まで延長すると予想。大半は月額800億ユーロ(約9兆8000億円)の現行ペースでの約6カ月延長を見込む。6日の欧州、米国株市場では金融株が上昇した。

  SMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は、「イタリアの政権が混乱している中、ECBは引き締め色を取りづらい」との見方を示した。

  きょうのドル・円相場は一時1ドル=114円30銭台を付けるなど、前日の日本株終値時点113円89銭に対しおおむねドル高・円安水準で取引された。三井住友AMの金本氏は、海外金利が上昇する中で円高に振れる可能性が低下しているとし、「1ドル=110円を軽く維持する今の円安水準が定着すれば、日本株はもう一段評価が上がっても良い」と話す。

  主要株価指数は年初来高値圏にあるため、午前後半にかけて売り圧力が高まる場面もみられたが、大引けにかけ買い直された。需給面では、9日に株価指数先物・オプション12月限の特別清算値(SQ)算出を控える。楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは、「米国株が調整しそうになく、足元の為替傾向が続けば、これまで業績を慎重にみていた分、買い戻しが入りやすい。日経平均1万8500円でSQを迎えさせたいとの動きもあるようだ」とし、需給面でオプションの節目が意識されやすくなっていると言う。東証1部の売買高は24億66万株、売買代金は2兆6920億円。値上がり銘柄数は1483、値下がりは422。

米国株市場では金融株が上昇率上位
米国株市場では金融株が上昇率上位
Bloomberg

  東証1部33業種は電気・ガスや銀行、証券・商品先物取引、海運、輸送用機器、その他金融、鉄鋼、電機など29業種が上昇。電気・ガスは、野村証券が燃料高による業績への過度な懸念は不要と指摘した。水産・農林や医薬品、ゴム製品、食料品の4業種は下落。

  売買代金上位では、孫正義社長がトランプ次期米大統領と会談したソフトバンクグループが大幅高。三菱UFJフィナンシャル・グループやキヤノン、東京電力ホールディングス、アルプス電気、三菱自動車も買われ、大和証券が投資判断を上げたりそなホールディングスも高い。半面、大型の企業合併・買収(M&A)戦略のターゲットがアナリストからネガティブ視されたKDDIは安く、NTTドコモやSMC、ミネベア、ダイキン工業、塩野義製薬も売られた。

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