欧州連合(EU)加盟国政府はメイ英首相に厳しい最後通告を突きつけようとしている。英国がEU離脱後の通商関係で取引に応じ、金融機関や企業が求める移行措置を結ぶのか、その機会を逸するのかだ。

  両者は新年に対峙(たいじ)する。事情に詳しい関係者によると、EU加盟国政府は金融サービスや自動車製造など英国の主要産業に対し、EU離脱後の新たな事業環境に慣れるため一定の移行期間を認める方向で意見の一致に近づいている。

  最終決定が下されていないとの理由で匿名を希望した関係者2人は、このような保護措置を付与するにはまず離脱後の英EUの通商関係がどのような形になるかについて両者が合意しなければならないと指摘した。

  関係者の1人はさらに、この経過措置が恒久化するのを防ぐため明確な終了期限を前もって定めておく必要があるとも説明。この期間の後に発効する最終的な英EU間の各政策分野における取り決めも同様だと述べた。

  英国の長期的な計画や移行期について明確になれば、銀行関係者や企業幹部は歓迎しそうだ。一方、メイ首相は交渉での立場が不利になるのを恐れ、交渉目標の詳細を明らかにすることに消極的だ。だがEUの提案を断り、1年3カ月続くとみられる交渉期間中に恒久的な通商協定をまとめることができなければ、英国は移行措置なしでEU外に放り出されるリスクが生じる。

  英EU関係が依然不安定であることを示すかのように、ユーログループ議長のデイセルブルム・オランダ財務相は6日、英EU離脱は「スムースにも、秩序立ったものにもなり得るが、それには英政府の側が態度を改める必要があると思う」と述べた。

  EU加盟国高官は12日に夕食会を開き離脱問題を協議。15日にブリュッセルで行われる予定のEU首脳会議を前に意見の統一を図る。

  

原題:EU Said to Mull Seeking Post-Brexit Deal Before Transition Talk(抜粋)

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