債券相場は長期債中心に上昇。前日に長期金利が10カ月ぶり高水準を付けたことで投資家需要が強まったことに加えて、日本銀行が実施した長期国債買い入れオペも支えとなった。

  7日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比4銭高の150円43銭で始まり、150円40銭まで伸び悩んだ。すぐに持ち直し、午後に入ると日銀オペ結果を受けて水準を切り上げ、150円59銭まで上昇。結局は18銭高の150円57銭で引けた。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤グローバル戦略運用グループヘッドは、日銀の国債買いオペについて、「倍率は高めに見えるが、前回が下がっていたというのがあって、レギュラーベースに戻ったという感がある」と説明。午後の相場上昇につながったとしている。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.045%で開始し、午後に入ると買いが優勢となり、1ベーシスポイント(bp)低い0.035%を付けた。

  超長期債は安い。新発20年物の158回債利回りは一時2bp高い0.52%と3月以来の水準まで上昇した。新発30年物の52回債利回りは1.5bp高い0.64%、新発40年物の9回債利回りは2.5bp高い0.755%まで売られ、ともに11月25日以来の高水準を付けた。

日銀国債買い入れ

日本銀行本店
日本銀行本店
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg via Getty Images

  日銀はこの日、今月3回目の長期国債買い入れオペを実施。残存期間「1年超3年以下」が4000億円、「3年超5年以下」が4200億円、「5年超10年以下」が4100億円、「物価連動債」が250億円と、いずれも前回と同額だった。

日銀長期国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

  オペ結果について、SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「5年超10年以下がやや強めだったが、前回の応札倍率の低さからもっと期待されていた。全体的には無難な結果だった」と分析した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「10年債利回り0.05%というレベルに達したことで押し目買いの動きが徐々に強まってくるとみられることが強材料」だと指摘。この日は長期国債買い入れオペが「需給面からの一定のサポートになる」とみていた。

30年債入札

  財務省は8日、30年利付国債の価格競争入札を実施する。表面利率は0.6%と前回から0.1ポイント引き上げられる見通し。発行額は前回と同額の8000億円程度となる。

  前日実施の超長期ゾーンを対象とする流動性供給入札が弱めの結果となり、今回の30年債入札に対する懸念が出ている。SMBC日興証の竹山氏は、「30年債はスワップ対比で割安でないほか、新発なのですぐに日銀オペ対象にならない。世界的な金利上昇の流れの中、来月の30年入札まで日程間隔が短く、次回を待っても良いとの見方が出てくる可能性もある」と話した。

  三井住友アセットの深代氏は、「30年債入札は無難に通過できるとみているが、足元の金利水準では本格的な買いはまだ見えにくい」と指摘。「保護主義化などグローバルスティープニングを考慮しなくてはいけない状況が視野に入ってきた。日銀が長いところの買い入れを減らす可能性もくすぶり、超長期ゾーンの需給はあまり良くないといった感がある」と述べた。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE