米国主導の環太平洋連携協定(TPP)の発効が風前のともしびとなる中、その空白は中国が支持する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が速やかに埋めるべきだ。こうした見方をアジア開発銀行(ADB)の当局者が示した。

  インドネシアで今週開かれるRCEPの交渉は、本来ならばそれほど高い関心を集めることはなかったはずだが、ドナルド・トランプ次期米大統領が米国のアジアにおける経済的関与の目玉とされたTPPから離脱する意向を表明。その中でインドネシアでRCEP交渉が行われる。

  RCEPは世界経済の30%をカバーし、16カ国の交渉参加国には中国やインドも含まれている。この数週間、世界の舞台で自由貿易を強く主張している中国にとっては、トランプ氏の保護主義がRCEPのスケジュールを加速させアジア地域で影響力を高める機会をもたらす可能性がある。

  ADBの経済調査・地域協力局テクニカルアドバイザー、アルジュン・ゴスワミ氏は電子メールで質問に返答を寄せ、RCEPを成立させるスケジュールは交渉参加国に委ねられるとしながらも、「TPPが承認される見通しは後退しつつあり、RCEPが早期の交渉妥結で埋めようとすべき空白が存在する」と指摘。「RCEPは2017年にまとまる見込みがある」との見方を示した。

原題:China-Led Asia Trade Talks Should Wrap Up With Speed, ADB Says(抜粋)

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