6日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=114円台を回復している。8日の欧州中央銀行(ECB)理事会や13、14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めようとのムードが広がる中、終盤にかけてドル買い・円売りがやや優勢となった。

  午後3時33分現在のドル・円相場は前日比0.2%高の114円03銭。朝方に付けた113円50銭から午後に一時114円14銭まで水準を切り上げた。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%高の1244.07。ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%安の1ユーロ=1.0750ドルで推移している。

  あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、今週の注目はECBとし、「もしテーパリング(資産買い入れ減額)ということになるとユーロは強含むだろうが、通常通りの期間延長ということなら、ユーロもまた下げてくると思う」と予想。「発言だけにしろテーパリングの話が入るとユーロは底堅くなると思う。ただECBもこのタイミングでテーパリングまでは言わないのでないかと個人的には思っている。ユーロもまた弱含むのでないかと思う」と語った。

ドラギECB総裁
ドラギECB総裁
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

 三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット為替セールスチームの西田朋広主任調査役は、「ユーロ・円が昨日、イタリア国民投票後のユーロの急激な戻しに合わせて上昇したこともあり、クロス円経由での売りもドル・円の上値の重さに影響していそう」と指摘。「ドル・円はオーバーナイトで115円トライに失敗しており、昨日のユーロ・ドルも合わせてみると、ドル・円で115円、ユーロ・ドルで1.05ドルといった節目の突破を前に、トランプ相場の勢いが緩んできている」と述べた。

  
  みずほ銀行の日野景介トレーダー(ニューヨーク在勤)は、今週のECB理事会と来週のFOMCを挙げ、「ECBは量的緩和(QE)が延長されるかどうか。FOMCは利上げはほぼ確実なので、そうすると2017年の利上げはどうなるのかというところが注目になってくる」と指摘する。

  米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した予想確率によると、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ実施が確実視されている。

  
  前日の海外市場では予想を上回る米供給管理協会(ISM)非製造業指数を受けて114円78銭と2営業日ぶり高値を付けた後、米金利が低下に転じたのに連れて113円10銭台まで急落する場面もあった。米長期金利は1ベーシスポイント(bp)上昇の2.39%で終了。一方、ダウ工業株30種平均は過去最高値を更新した。  

  SBI証券市場金融部の相馬勉部長は、ドル・円について、「目が欧州よりもトランプ新政権に行っており、ドルは売れない。来週にFOMCがあり、どのぐらいのペースで利上げしていくのか見極めたい」と説明。「年内は上値めどが115円程度、下値めどが112円50銭程度か。115円台はあってもおかしくないが、FOMCまでは苦しい感じ。一方、ドルは下がったら買いたい人が多い。112円台ならドルを欲しい人は結構いる」と述べた。  

  豪ドルは同時刻現在、対ドルで0.4%安の1豪ドル=0.7445米ドル。一時は0.7441米ドルまで下げる場面もあった。オーストラリア準備銀行(中央銀行)は政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート誘導目標を1.5%に据え置くことを決定した。

  大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、「決定は据え置きであったが、商品価格が上昇してきて交易条件が改善していることをプラスにとらえており、景気に対して見方が楽観的になっている。少なくとも利下げの可能性は低下しており、2017年も金融政策は様子見が続こう」と分析。来年の豪ドルについては、「中国経済の減速リスクやトランプ政権下の経済政策への期待の後退から、市場がリスクオフに振れやすくなり、商品価格にも下振れリスクが出てくる」と予想。豪ドル・米ドルは年初0.75ドルくらいから始まり、年中盤の春以降に0.70ドルに向けて下落していくと見込んでいる。

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