債券相場は下落。長期金利は10カ月ぶり高水準を付けた。世界的に金利上昇圧力が掛かる中、この日に実施された超長期ゾーン対象の流動性供給入札が弱い結果となったことを受けて売りが優勢となり、利回り曲線はベアスティープ(傾斜)化した。

  6日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と比べて1.5ベーシスポイント(bp)高い0.04%で開始。午後は流動性供給入札結果を受けて0.05%と2月18日以来の水準まで上昇した。新発20年物の158回債利回りは3.5bp高い0.50%、新発30年物52回債利回りは4bp高い0.625%と、ともに11月25日以来の高水準を付けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「今まで流動性供給入札自体がそれほど市場に影響してなかったが、結果が甘かったところが安くなっている原因」とし、「30年債入札も控えて今週は長いところが重いというのが共通の認識になっている」と説明。ただ、「長期金利は0.05%まで売られたが押し目買い需要も多く、今日の段階では一気に0.05%を上回るほど売りが出る状況でもない」と話した。

  6日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比10銭安の150円50銭で取引を開始。午後は一段安となり、150円38銭まで下落。結局は21銭安の150円39銭と、この日の安値圏で引けた。

流動性供給入札

財務省
財務省
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  財務省が午後発表した残存期間15.5年超から39年未満を対象とした流動性供給入札の結果は、募入最大利回り較差が0.035%、募入平均利回り較差が0.018%となった。投資家需要の強弱を示す応札倍率は1.83倍と、同年限の前回入札時の2.69倍から低下した。

流動性供給入札結果はこちらをご覧下さい。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「流動性供給入札が弱かったことを受けて、相場はベアスティープニング。グローバルに金利が上昇している環境下で、需要が高まっていないことが示された」と分析。「このため、8日の30年利付国債入札が弱めの結果になる警戒感も出てきている」と言う。

外部環境悪化も重し

  5日の米株式相場はダウ工業株30種平均が0.2%高の19216.24ドルと、終値ベースで過去最高値を更新した。一方、米国債相場は下落し、10年債の利回りは1bp上昇の2.39%程度となった。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「懸念されていたイタリアの国民投票を通過し、リスクオフというよりはセンチメントが良好になっている」としているものの、8日には欧州中央銀行(ECB)会合を控え、「欧州の金利上昇圧力が高まる結果は想定してない」と指摘。加えて、今週の30年債入札を過ぎると、「国債償還や日銀国債買い入れオペを背景に、年内は徐々に需給が締まりやすくなる」とみる。

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