6日の東京株式相場は3営業日ぶりに反発。米国の非製造業景況指標が改善したほか、重要イベント後の為替の円高圧力が限定的で、企業業績の先行きを楽観視する買いが優勢だった。自動車や海運、鉄鋼、商社株など景気敏感セクターに加え、銀行や保険など金融株中心に高い。

  TOPIXの終値は前日比10.24ポイント(0.7%)高の1477.20、日経平均株価は85円55銭(0.5%)高の1万8360円54銭。

  アセットマネジメントOne・株式リサーチチームの岡本佳久チーフアナリストは、「景気指標をみる限り、米景気は順調。完全雇用に近い状況でトランプ次期大統領の政策が実行されれば、景気は良くなる方向となり、米国はドル高で輸入物価を下げる必要が出てくる」と話した。

東証ロゴプレート
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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米供給管理協会(ISM)が5日に発表した11月の非製造業総合景況指数は、57.2と昨年10月以来の高水準となった。エコノミスト予想の中央値は55.5。SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「中国景気が回復に向かっていることが米国の製造業の景況感に影響を与え、非製造業にまで回復の裾野が広がってきた。良好な同指数が市場を再び元気づける」とみる。

  5日のニューヨーク為替市場では、ユーロが反発。イタリアの国民投票で憲法改正が否決されたものの、影響は短期で限定的だった。ユーロの持ち直しとともに円は軟調となり、きょうのドル・円は1ドル=113円50ー90銭台で推移した。前日の日本株終値時点は113円45銭、イタリア国民投票の結果を受けた前日早朝には113円を割れる場面もあった。

  水戸証券投資顧問部の酒井一ファンドマネジャーは、イタリア国民投票という「リスクイベントをまた1つこなし、少し買い安心感がある」と指摘した。きょうの日本株は、前日の欧米株市場で金融株が高くなった流れを引き継いだほか、素材セクターにはリスク回避ムードが薄れた国際商品市況の堅調もプラスに作用した。5日のロンドン金属取引所(LME)では銅やニッケル価格が上昇し、ニューヨーク原油先物は0.2%高。

  もっとも、景気敏感セクター堅調の裏返しで、食料品や陸運などディフェンシブセクターは総じて軟調。テクニカル面からの過熱感も残る中、朝方に一時200円以上上げた日経平均は、その後は上値の重い展開となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、来年の利上げペースを見極めたいとの見方も根強い。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、「米国でトランプラリーの勢いが弱まったことや、為替も1ドル=113円台と押し戻されていることを考えると、日本株は既に高値波乱の状態に入りつつある」と受け止めていた。東証1部の売買高は23億9136万株、売買代金は2兆6936億円。値上がり銘柄数は1241、値下がりは631。

  東証1部33業種は海運、鉄鋼、非鉄金属、証券・商品先物取引、電気・ガス、保険、繊維、銀行など25業種が上昇。食料品や陸運、パルプ・紙、医薬品など8業種は下落。紙パでは、大和証券が投資判断を下げた王子ホールディングスが軟調だった。

  売買代金上位では三井住友フィナンシャルグループ、任天堂、東芝、野村ホールディングス、三井物産、パナソニック、新日鉄住金、住友金属鉱山、日本郵船、SOMPOホールディングス、いすゞ自動車が買われ、ジェフリーズ証券が投資判断を上げたSUMCOも高い。半面、株式を売り出すキーエンスは安い。日本アジア投資、味の素、小野薬品工業も下げた。

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