欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが1年8カ月ぶり安値から反発-伊の影響限定的

  5日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが2015年3月以来の安値から反発。イタリア国民投票で憲法改正案が否決されたものの、影響は短期的なものにとどまった。

  イタリア国民投票の結果を受けてレンツィ首相が辞意を表明したとの報道に反応し、ユーロは一時下げたものの、その後戻し、主要16通貨の大半に対して上昇。国民投票の最終結果によると、レンツィ首相が推進した憲法改正案は59.1%対40.9%で否決された。

  ダンスケ銀行のチーフアナリスト、イェンス・ペーター・セーレンセン氏は「今回の国民投票では広く否決が予想されていたことから、動きは抑えられた」と分析。その上で、「私はこの状況について楽観していない。ユーロにとって非常に明るいサインとは見ていない。ユーロ圏の大国の一つが政治的混乱に陥っているためだ」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対し前週末比0.9%高の1ユーロ=1.0764ドル。イタリア国民投票の結果が明らかになった後には1.0506ドルと、2015年3月以来の安値に下げる場面もあった。

  ドルは円に対し0.3%高の1ドル=113円85銭。一時は114円78銭まで上げた。

  クレディ・アグリコルのストラテジスト、マニュエル・オリベリ氏とバレンティン・マリノフ氏はリポートで、国民投票後のユーロの下げは短期的なものにとどまったと指摘。国民投票の結果からは解散・総選挙は示唆されず、イタリアをめぐる不確実性が一段と強まる可能性は低いと分析した。
原題:Euro Climbs From 20-Month Low as Italy ‘No’ Vote Reaction Fades(抜粋)
原題:INSIDE G-10: Euro Rebounds Off 20-Mo. Low; Referendum Hit Fades(抜粋)
原題:Buy EUR/USD as Italy Vote Skews to EUR Upside, CA Says(抜粋)


◎米国株:ダウ平均、過去最高値を更新-イタリア波乱短時間で克服

  5日の米国株式市場は上昇。ダウ工業株30種平均は過去最高値を更新した。イタリア国民投票で憲法改正が否決されたことを受け、金融株とテクノロジー株は一時下げていたが、上昇に転じた。

  S&P500種株価指数は前営業日比12.76ポイント(0.6%)上昇の2204.71。ダウ平均は45.82ドル(0.2%)高い19216.24ドル。

  MPPM・EKのトレーディング責任者、ギレルモ・ヘルナデス・サンペレ氏は「ブレグジットの後、市場が立ち直るのに3日かかった。トランプ氏勝利の後は3時間だった、イタリアの衝撃からは3分で回復した」と話した。

  S&P500種のセクター別11指数のうち、この日は8指数が上昇。米大統領選挙後の金融株の上昇は14%に拡大した。

  米供給管理協会(ISM)が5日発表した11月の非製造業総合景況指数は57.2と、前月の54.8から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は55.5だった。同指数では50が活動の拡大と縮小の境目を示す。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は次回会合の結果を14日に発表する。金利先物市場では12月利上げの確率は100%として織り込まれている。11月初めの段階では68%だった。

  今週は8日に欧州中央銀行(ECB)が政策委員会を開く。イタリア国民投票の結果がドラギ総裁の量的緩和プログラムにどう影響するのか、注目されている。

  S&P500種は年初来で7.9%の値上がり。このまま年末を迎えれば、2014年以来で初の年間プラスで16年を終えることになる。
原題:Dow Sets Record as Bank Stocks Rally, Investors Shrug Off Italy(抜粋)
Stocks Climb With Euro as Italy Vote Absorbed in ‘Three Minutes’(抜粋)
Service Industries in U.S. Grow at Fastest Pace in 13 Months (1)

◎米国債:短期債中心に下落、利上げ観測-非製造業景況が良好

  5日の米国債は下落。朝方発表された11月の米非製造業総合景況指数は13カ月ぶりの高水準となった。米金融政策当局からは、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を引き上げる公算が高いことを示唆する発言が相次いだ。

  米供給管理協会(ISM)が発表した11月のISM非製造業総合景況指数は57.2。前月は54.8だった。セントルイス連銀のブラード総裁は「12月に利上げを実施することは極めて妥当な選択肢になる」と述べた。米金融政策の見通しに敏感に反応する5年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇して1.85%だった。5年債と30年債の利回り差(イールドカーブ)は122bpにフラット化した。

  ニューヨーク時間午後4時29分現在、10年債利回りは約2bp上昇して2.4%。一時は6bp上昇する場面もあった。米国債相場は一時、イタリアを中心とした欧州債の下落に追随して下落し、利回りが上昇していた。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁は「短期金利の水準を緩やかに引き上げることで、金融政策
の緩和の度合いを時間とともに多少弱めることが望ましいと考える」と述べた。次回FOMCは12月13-14日に開かれる。
原題:Treasuries Decline Led by Shorter Maturities as Fed Set to Hike(抜粋)
  

◎NY金:10カ月ぶり安値付近で終了、イタリア国民投票を通過

  5日のニューヨーク金先物相場は小幅反落し、10カ月ぶりの安値付近で終了した。イタリアの政治的混乱による影響は直ちに静まり、株式などリスクの高い資産の買いが強まった。

  ハイ・リッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引担当ディレクタ ー、デービッド・メーガー氏は電話インタビューで、「債券や貴金属など安全資産の必要性は低下している」と指摘。貴金属は「こうした短期的な下落トレンドが続くだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前週末比0.1%安の1オンス=1176.50ドルで終了。過去5営業日では4日目の下落となった。
原題:Gold Closes Near 10-Month Low as Investors Look Past Italy Vote(抜粋)

◎NY原油:続伸、OPECが非加盟国を会合に招待

  5日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸し、1年4カ月ぶり高値に達した。石油輸出国機構(OPEC)は10日にウィーンで開催する会合に、非加盟14カ国を招待した。

  ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、「OPECの発言は言葉通りに受け止められている」と指摘。「まだ非加盟国から協力を取り付けようとしている段階なのに、さらに減産できると信じている人もいる」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前営業日比11セント(0.21%)高い1バレル=51.79ドルで終了。終値ベースで2015年7月以来の高値。ロンドンICEのブレント2月限は48セント(0.9%)上げて54.94ドル。
原題:Oil Advances to 16-Month High as Focus Shifts to Non-OPEC Cuts(抜粋)

◎欧州株:2週ぶり大幅高-イタリア国民投票結果は織り込み済みか

  5日の欧州株式相場は上昇。イタリアで改憲の是非を問う国民投票が否決されたものの、指標のストックス欧州600指数はほぼ2週間ぶりの大きな上げを記録した。

  ストックス600指数は前週末比0.6%高の341.27で終了。自動車株や鉱業株の上げが目立った。イタリアの指標であるFTSE・MIB指数は上下に揺れる展開の後、0.2%安で引けた。国民投票の結果を受けて、レンツィ首相は辞意を表明した。

  FXCM(パリ)の市場アナリスト、シルバン・ロガナダン氏は、「『否決』は既に織り込まれていたほか、これは欧州連合(EU)加盟の是非を問うような市場にとって大きなリスクイベントではなかった」とし、「出遅れ感のある欧州市場が上昇するとの見方から、押し目買いが入っている」と語った。

  自動車関連株指数は4カ月ぶりの大幅高。フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とルノーが買われた。
原題:European Stocks Rise as Traders Unfazed by Italian Vote Outcome(抜粋)

◎欧州債:イタリア国債、下げ幅縮める-ECB措置への期待で

  5日の欧州債市場では、イタリア国債が下げ幅を縮める展開となった。改憲の是非を問う国民投票が否決されたことを受けて売りが優勢となったものの、欧州中央銀行(ECB)が8日の定例政策委員会で緩和策を維持するとの見方が広がったことが背景にある。

 イタリア10年債利回りは一時、前週末から約13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。他のユーロ参加国の10年物国債利回りは5-9bp上昇。
原題:Treasuries Extend Drop as Service-Industry Growth Tops Estimates(抜粋)

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