5日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  銀行株:三井住友トラスト・ホールディングス(8309)が前週末比2.9%安の4230円、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が2.4%安、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が1.8%安など。東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは電話取材で、イタリア国民投票のマーケットへの影響見極めの中、直近上昇が目立った銀行など金融株には利益確定売りが出やすいとの見方を示した。銀行指数は1.8%安と東証1部業種別指数の下落率1位。 前週のTOPIXはほぼ1年ぶりに4週続伸、33業種の中で銀行は6.9%高と上昇率3位で、TOPIXの0.9%高を大幅にアウトパフォームしていた。

銀行株下落
銀行株下落
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ディー・エヌ・エー(2432):5.6%安の3100円。唯一、継続する方針を示していた女性ファッションを扱うまとめサイト「MERY(メリー)」で、一部の記事を削除と2日夜に共同通信が報道。他のメディアから無断転用の恐れがあるとした。DeNAは1日、根拠不明な医療記事などの掲載を理由に、キュレーションメディア事業で手掛ける10のまとめサイトのうち、MERYを除く9サイトで全記事を非公開化すると発表。クレディ・スイス証券によると、キュレーションメディアの7-9月期売上高は約15億円で、このうち50%強がMERYという。

  キュレーション関連株:GMOインターネット(9449)が3.3%安の1472円、サイバーエージェント(4751)が2.9%安の2593円など。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、DeNAのサイト記事非公開化で情報の信頼性が問題となり、同じようなキュレーションサービスを展開する銘柄をいったん売る動きが出ていると電話取材で話した。サイバーAは、サイトで確証が取れていない一部記事を非公開化したことを明らかにした。窪田氏は、両社ともキュレーションサービスの売り上げ比率はあまり大きくはないが、風評被害で他のサービスに悪影響が及ぶ可能性はゼロではないとした。

  DMG森精機(6141):9.1%高の1460円。クレディ・スイス証券は2日、投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げた。同社受注の6割は堅調な欧州地域である上、同20%を占める北米地域も直販の切り替えに伴う悪影響が消滅し、17年12月期以降は健全かつ安定的な業績推移が期待可能との見方を示す。17年12月期の連結営業利益予想を237億円から260億円、再来期を270億円から310億円に増額、目標株価は1250円から1800円に上げる。

  ルネサスエレクトロニクス(6723):6.3%高の928円。ゴールドマン・サックス証券は2日付で投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を650円から950円に引き上げた。過去は構造改革銘柄だったが、今後は増収に伴う限界利益の増加を享受する局面に移行すると分析。すでに株価は円安を織り込み反転しているが、半導体のコア銘柄へと昇華していくことで評価が持続的に拡大する可能性があるとみる。16年12月期以降の業績予想を上方修正した。

  東邦亜鉛(5707):7.9%高の478円。みずほ証券は2日付で投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を430円から530円に引き上げた。亜鉛生産で世界最大手グレンコアの17年生産計画は119万トンで実質前年からほぼ変わらず。減産解除がなく17年も需給タイトが継続すると予想。亜鉛価格前提を従来の1ポンド当たり1ドルから1.1ドルに引き上げ、18年3月期の経常利益予想を43億円から69億円に増額した。

  大東建託(1878):4%安の1万6950円。2日に公表した11月の月次業績速報で、建設事業の受注高は前年同月比36%減の488億円と2カ月連続で前年水準を下回った。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、キャンセル額控除前の新規受注高が前年の871億円に対して609億円と大きく減少したことが要因と分析した。

  清水建設(1803):1.8%安の1033円。クレディ・スイス証券は2日付で投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」、目標株価を1000円から950円に引き下げた。大手建設会社で建築事業の売上高が最も大きい同社の場合、鉄鋼価格が上昇すると建築事業の収益性の悪化懸念が高まると指摘。自社株買いを含めた総還元性向は大成建設を下回ると予想し、インカムゲインの魅力は低いとした。

  三井ハイテック(6966):11%高の754円。17年1月期の連結営業利益計画を11億円から14億円に上方修正する、と2日に発表。生産性向上などの取り組みで営業費用が予想を下回る。好調な業績を踏まえ、期末配当予想を1株3円から5円に引き上げた。

  日本駐車場開発(2353):8.9%高の171円。8-10月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比4.1倍の7億3400万円だった、と2日に発表。5月の藤和那須リゾートのグループ化が業績拡大に寄与、駐車場事業の安定的な成長やテーマパーク事業での那須ハイランドパークの夏休みシーズンの事業収益なども貢献した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、第1四半期営業利益は順調に伸び、下期もスキー場の早期開業、テーマパークとの人員融通などで利益の上積みが進むとみている。

  大陽日酸(4091):4.6%高の1292円。SMBC日興証券は2日付で目標株価を1220円から1400円に引き上げた。企業の合併・買収(M&A)を活用して海外での産業ガス事業のプレゼンス拡大に弾みが付きつつあると評価。11月に発表したオーストラリアの産業ガス会社の買収が実現すれば、同国でのシェアが10%と現状比で倍増するとともに、同国全域で事業展開が可能になるとみる。

  住友化学(4005):2.4%高の567円。タイヤの原料として使われる溶液重合法スチレンブタジエン ゴム(S-SBR)事業を日本ゼオン(4205)と統合、合弁会社を設立する と2日に発表した。世界的な環境意識の高まりや環境規制強化でS-SBRは堅調な需要拡大が見込まれる一方、各社の生産能力増強で競争が激化しており、事業統合で新製品開発やコスト競争力の強化、安定供給の確保など一定のシナジー効果を目指す。
 
  サカタのタネ(1377):3.5%高の3060円。6-11月期営業利益は前年同期比20%増の60億円程度になったようだと3日付の日本経済新聞朝刊が報じた。北米・新興国の需要増加に伴い野菜種子が好調で、従来の同22%減予想から一転して最高益になるという。17年5月期の会社計画は60億円、ブルームバーグによるアナリスト4人の予想平均は73億2000万円。

  レンゴー(3941):3.1%安の632円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、足元の古紙価格の上昇と円安を織り込み、 17年3月期営業利益予想を260億円から会社計画と同じ240億円、来期を285億円から240億円に下方修正した。販売数量増加と原燃料価格の低下で今上期までは高い営業増益率を維持したものの、下期以降は円安や古紙価格の上昇で原燃料価格が上昇と前年比のハードルが上がり、増益モメンタムは低下すると分析した。

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