4日投開票のオーストリア大統領選のやり直し決選投票で、「緑の党」前党首の無所属候補が「反移民」を掲げる候補者に勝利した。

  一般投票の開票終了時点で、アレクサンダー・ファン・デア・ベレン氏の得票率は51.7%と、自由党のノルベルト・ホーファー氏の48.3%を上回った。5日に郵便投票の開票が行われるが、得票差の大きさからファン・デア・ベレン氏勝利の結果が覆ることはなく、ホーファー氏は敗北を認めた。

  経済学教授のファン・デア・ベレン氏(72)は自分は自由と平等、団結といった「昔ながらの価値観」の擁護者だと説明。オーストリア大統領の役割は主に象徴的なものにとどまるが、同氏は大統領としてより積極的な関与を望んでいることを示唆、失業対策などの政策への注力を呼び掛けた。

  ファン・デア・ベレン氏はオーストリア放送(ORF)とのインタビューで、オーストリアがこの日、「欧州連合(EU)各国の首都に良いシグナル」を送ったと指摘。「親欧州の立場でも選挙に勝つことは可能だ」と述べた。

  英国のEU離脱決定や米大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利を受け、オーストリアのやり直し大統領選は、4日のイタリア国民投票とともに欧州のポピュリズム(大衆迎合主義)を測る上で注目されていた。

  ドイツの社会民主党(SPD)党首のガブリエル副首相はビルト紙とのインタビューで、オーストリア大統領選の結果は「右派ポピュリズムに対する理性の勝利だ」と指摘。EUのトゥスク大統領は電子メールで、ファン・デア・ベレン氏を「心から祝福する」と述べた。

原題:Austrian Nationalist Beaten to Presidency in Blow to Populists(抜粋)

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