欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル軟調、対円で113円台半ば-雇用統計はまだら模様

  2日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円などで下落。11月の雇用統計が労働市場の強さについてまだら模様の状況を示したことから、売りが優勢になった。

  11月の米雇用者数は前月から伸びが加速。また労働力人口の減少を背景に失業率が下がり、9年ぶり低水準となった。賃金は予想外に低下した。非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比17万8000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人増だった。前月は14万2000人増と、速報値の16万1000人増から下方修正された。家計調査に基づく11月の失業率は前月から0.3ポイント低下し4.6%となった。

  TDセキュリティーズUSAの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「統計は強弱まちまちだったが、12月の利上げ観測が変わる可能性は低い。まちまちから弱めの数字が並んだことを考えると、2017年の利上げに対する市場の織り込み具合は短期的に変わらず、もしくは多少低下すると思われる」と語った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.5%下げて1ドル=113円51銭。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ=1.0664ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%下げた。

  英国の欧州連合(EU)離脱反対を掲げた自由民主党の候補が1日の下院の補欠選挙で予想外の当選を果たしたため、ポンドは上昇した。この選挙結果は離脱交渉開始のプロセスを来年早々に始めたい保守党のメイ首相の取り組みを一段と複雑にする可能性がある。ポンドは対ドルで1.1%高の1ポンド=1.2729ドル。
原題:Bonds Rise, Dollar Falls, Stocks Little Changed on U.S. Jobs(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、雇用はまだら模様の労働市場を示唆

  2日の米国株はほぼ変わらず。朝方発表された11月の雇用統計は強弱混在となり、労働市場の強さについてまちまちのシグナルを発した。

  11月の米雇用者数は前月から伸びが加速。また労働力人口の減少を背景に失業率が下がり、9年ぶり低水準となった。賃金は予想外に低下した。

  S&P500種株価指数は1ポイント未満上げて2191.95。週間ベースでは1%安と、米大統領選挙以降で初めての下げとなった。ダウ工業株30種平均は21.51ドル(0.1%)下げて19170.42ドルだった。ナスダック100指数は0.1%上昇した。

  金利先物市場が示唆する12月利上げの確率は100%。11月初めの時点では68%だった。

  有力資産運用マネジャーの間では相場の上昇に懐疑的な見方も聞かれる。

  米ジャナス・キャピタル・グループで債券ファンド「ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンド」の運用に携わるビル・グロース氏は、公約に掲げられた減税やインフラ支出、規制緩和が成長加速を促すとの思惑から見当違いの投資が行われていると1日の電子メールで指摘した。そのような財政出動の恩恵は、一時的なもので終わる可能性が高いと同氏は考えている。

  さらにダブルライン・キャピタルのジェフ・ガンドラック氏は株価が既にピークを付けており、トランプ相場を警戒する必要があると述べた。
原題:U.S. Stocks Little Changed as Data Show Uneven Labor Market(抜粋)

◎米国債:上昇、雇用統計は強弱まちまち-10年債2.38%

  2日の米国債相場は上昇。この日発表された11月の米雇用統計は強弱まちまちな内容となった。

  米労働省が2日発表した雇用統計によると、11月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比17万8000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万人増だった。前月は14万2000人増と、速報値の16万1000人増から下方修正された。家計調査に基づく11月の失業率は前月から0.3ポイント低下し4.6%となった。労働参加率は2カ月連続で低下した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.38%。

  BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、イアン・リンジェン氏とアーロン・コーリ氏は2017年の見通しに関するリポートで、「トランプノミクス」による景気押し上げ期待から米国債は売りが続き、10年債利回りは2.50%を越えた水準が続くと予想。30年債利回りについては、3.35-3.40%のレンジを試す展開となり、その後17年の末は3%付近になるとの見通しを示した。

  三菱東京UFJ銀行のエコノミスト、クリス・ラプキー氏はリポートで米政策金利について、当局は2019年4-6月(第2四半期)まで毎四半期0.25ポイントずつ引き上げていくとの見通しを示した。10年債については売りが続き、利回りは19年10-12月(第4四半期)に4.10%にも達すると予想した。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場に織り込まれる12月の利上げ確率は100%を超えている。
原題:Bonds Rise, Dollar Falls, Stocks Little Changed on U.S. Jobs(抜粋)
原題:UST 10Y Yield to Break 2.50% on Trump, End 2017 at 2.25%: BMO(抜粋)
原題:Fed to Hike Four Times, UST 10Y Yield to 3% Next Year: BoT-Mit(抜粋)
原題:Fed Fund Futures Continue Fully Pricing Dec Hike After Payrolls(抜粋)

◎NY金:4日ぶりに上昇、イタリア国民投票控えた不透明感で

  2日のニューヨーク金先物相場は反発。イタリア国民投票を4日に控え政治的不透明感が広がる中、金は4日ぶりに上昇した。世論調査によると、国民投票では憲法改正案が否決される見通しで、その場合はレンツィ首相が辞任することになりかねない。同国では銀行の財務問題がくすぶる中、政治や市場の動揺が新たに懸念されている。

  エバーバンク・ワールド・マーケッツ(セントルイス)のクリス・ギャフニー社長は、「イタリア銀行の先行きと国民投票の結果に対し不安が広がっている」と指摘。「金市場には不透明感からの買いが多少入っている」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.7%高い1オンス=1177.80ドルで終了。週間ベースでは0.3%下げ、約1年間で最長の4週連続安。銀はこの日、2%上昇した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは下落した一方、プラチナは上昇。
原題:Gold Rises First Time in Four Days on Uncertainty in Italy(抜粋)

◎NY原油:続伸、週間で12%高-OPEC合意の順守に注目

  2日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。ロンドンICEで取引されている北海ブレント原油も上昇を続け、週間ベースでは2009年以来の大幅高。石油輸出国機構(OPEC)が8年ぶりの減産で最終合意に至ったことを受け、市場の関心は合意の順守、および他の産油国が価格上昇にどう反応するかに移った。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の商品市場調査責任者、フランシスコ・ブランチ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「OPEC合意は関係国すべての勝利だが、最大の勝利を得たのは米国のシェール産業だ」と指摘。「経済的な論理だけで見ても合意は妥当な結果だ。OPECは価格競争を終わらせたかったのだろう」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比62セント(1.21%)高い1バレル=51.68ドルで終了。終値ベースで2015年7月14日以来の高値。週間では12%上昇し、11年2月以来の大幅高となった。ロンドンICEのブレント2月限は52セント(1%)上げて54.46ドル。終値ベースで15年7月24日以来の高値。
原題:Brent Caps Biggest Weekly Advance Since 2009 on OPEC Agreement(抜粋)

◎欧州株:下落、国民投票控えた警戒感で-週間では1カ月ぶり下げ

  2日の欧州株式相場は下落。イタリア国民投票を控える中、米雇用統計がまだら模様の経済状況を示したことから売りが優勢になった。週間では1カ月ぶりに下げた。

  ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利で景気拡大が加速するとの見方から勝ち組となっていた業種の中で、銀行株と鉱業株の下げが目立った。一方、上昇基調に乗り遅れていた消費財銘柄や公益事業株、不動産株が買われた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.4%安の339.36で終了。一時は1.3%安となった。この日の出来高は30日平均を下回った。この日発表された米雇用統計で11月の米雇用者数は前月から伸びが加速したほか、失業率は9年ぶり低水準となった。金利先物市場が示唆する12月14日の利上げ確率は100%となっている。

  コゲフィ・ゲション(パリ)のファンドマネジャー、バースレミー・デブレー氏は「イタリア国民投票の結果はそれほど懸念していない。リスクが認識され予測可能で、ある程度織り込まれている」と発言。「すべての政治イベントが終わる年末までに景気循環株に後押しされた相場上昇を見込んでいる」と語った。

  イタリアの指標であるFTSE・MIB指数は、改憲の是非を問う4日の国民投票を前にパニック的な状況にほとんど陥っていないことを示した。一時1.2%下げたものの、ほぼ変わらずで引けた。週間では先進国の主要株価指数の中で上昇率首位となった。

  銀行株は4日ぶりに値下がり。スペインのポプラール・エスパニョール銀行とイタリアのUBIバンカの下げが目立った。一方、英不動産開発のバークリー・グループ・ホールディングスは8.5%上昇した。
原題:More Losses for European Stocks as Italian Referendum Approaches(抜粋)

◎欧州債:イタリア国債が大幅上昇-国民投票を4日に控え

  2日の欧州債市場ではイタリア国債が大幅に上昇した。4日に行われるレンツィ首相の進退を問う国民投票が注目されている。

  イタリア10年債利回りは前日比15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.9%となった。同年限のスペイン国債利回りは7bp下げ1.55%、ドイツ国債利回りは9bp下げ0.28%。
原題:Treasuries Rise With Stocks After U.S. Jobs Report; Dollar Falls(抜粋)
EUROPEAN WRAP: Stocks Fall Ahead of Italian Referendum(抜粋)

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