8600億ドル(約98兆円)を運用するノルウェー政府系ファンド(SWF)の数十年にわたる長期的視点では、米国のトランプ次期大統領が果たす役割は取るに足りないという。

  リアリティー番組の元スターであるトランプ氏の経済顧問らが米経済成長を倍にすると表明し、世界の需要を後押しする可能性はあるものの、SWFとして世界最大の規模を持つノルウェーSWFは1日、今後のリターンについて暗い見通しを示した。

  同SWFの監督を担当する中央銀行のマトセン副総裁はオスロで講演後にインタビューに応じ、「われわれの見通しの基礎にあるのは極めて長期の視点だ」と説明。「もちろん米大統領選挙の結果は見たが、われわれの見通しに大きく影響してはいない」と語った。

エギル・マトセン副総裁
エギル・マトセン副総裁
Photographer: Krister Soerboe/Bloomberg

  同SWFは同日、株式組み入れ比率の75%への引き上げと、向こう10年のリターンがほぼゼロと予想される債券の放出について政府に許可を求めた。株式組み入れ比率の大幅引き上げが実現した場合でも、向こう30年のリターンは年3.5%にとどまると予想している。

  現在の組み入れ比率は株式が60%、債券が35%、不動産が5%。過去10年のリターンはインフレや運用コストを考慮した後のベースで年3.44%、過去5年では年8.25%だった。

  
原題:World’s Biggest Wealth Fund Looks Past Trump Amid Bleak Outlook(抜粋)

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