シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)は、ゴールドマン・サックス・グループの元バンカー、ティム・ライスナー氏に対し、同国の証券業界への関与を10年間禁止する処分を科すと発表した。汚職や資金洗浄疑惑の渦中にあるマレーシアの政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)に関係する違反が理由だと説明した。

  英スタンダードチャータードとクーツ・アンド・カンパニーも1MDBをめぐる違反で、520万シンガポール・ドル(約4億1550万円)と240万シンガポール・ドルの制裁金支払いをそれぞれ命じられた。

  MASの発表によれば、ゴールドマンを今年2月に退職したライスナー氏は、マレーシアの資本家で1MDBからの数十億ドルの資金流用に関与した疑惑を持たれているロウ・テク・ジョー氏のために不正に推薦状を発行したという。

  MASは今年に入り、スイスの銀行ファルコン・プライベート・バンクとBSIのシンガポール支店の免許を取り消す処分を発表し、スイス最大の銀行UBSグループとシンガポールのDBSグループ・ホールディングスにも合計230万シンガポール・ドルの支払いを命じた。

  ゴールドマンはMASの発表について、「われわれが今年1月に把握し、会社の規範に明らかに違反すると認定した件に関わる問題だ。われわれはその時点で速やかに対応し、シンガポールを含む複数の管轄区域の監督当局に報告した。MASに引き続き協力する」と電子メールで配布した発表文で説明した。

原題:Singapore Sanctions Ex-Goldman Banker Leissner After Probe (1)(抜粋)

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