世界二大決済ネットワークの米ビザマスターカードは、偽造カード対策として米国内ガソリンスタンドへの設置を求めている「EMV」規格カードの読み取り機について、導入期限を延期した。システム更新完了に十分な時間がないとする給油所経営者の声に配慮した。

  EMVはICチップ搭載カードの統一規格。両社が1日にそれぞれ発表した資料によると、従来の計画より3年遅い2020年10月までの設置を求めている。ビザは詐欺への対応でガソリンスタンド経営者やカード発行銀行を支援するため、この間の給油所の決済動向を監視すると説明した。

  全米コンビニエンスストア協会(NACS)のデータによると、ガソリンスタンド経営者には決済システム更新で1店舗当たり約3万ドル(約340万円)の費用がかかる見通しで、業界全体のコストは約40億ドルに達する見込み。コンビニや給油所に技術規格を提供するコネクサスによると、カード詐欺被害額は業界全体で年間2億5000万ドル。

  ビザとマスターカードは偽造カード対策としてEMVへの移行を推進している。磁気ストライプカードではコードが変わらず、ハッカーがコピー・保存することで悪用される恐れがあるが、EMVのカードでは取引ごとにコードが変わる。

原題:Visa, Mastercard Delay Deadline for Upgrade of Gasoline Pumps(抜粋)

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