衆院内閣委員会は2日、カジノを含めた統合型リゾートの整備を政府に促す法案 (IR推進法案)を自民党などの賛成多数で可決した。ギャンブル依存症対策の強化やIRを設置できる区域の認定数に上限を設けることなどを求めた付帯決議も可決した。法案は6日に開かれる衆院本会議でも可決される見通し。

  同法案は14日までの今国会中の成立に向けて前進するが、民進党は審議が不十分として採決実施に反発した。公明党は2日朝に開いた常任役員会で法案への対応を各議員の判断にゆだねる自主投票を決定。共同通信によると、内閣委の法案採決で自民党が賛成、民進党は採決に加わらず、公明党は1人が賛成、2人が反対した。参院の内閣委員長ポストは民進党が握っている。 

ポーカーゲームのチップ(米ラスベガス)
ポーカーゲームのチップ(米ラスベガス)
Photographer: Jacob Kepler/Bloomberg

  自民党の岩屋毅衆院議員は採決後、記者団に対し、参院での審議も残っていると指摘した上で、推進法成立後に政府が作成する実施法を含めて「国民の理解がさらに深まって行くように努力していきたい」と語った。同氏は法案をまとめた超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連、通称・ カジノ議連)の幹事長で国会提出者の1人。

  法案は議連会長で自民党の細田博之総務会長や岩屋氏らが13年12月にいったん提出したが、1回審議が行われただけで14年11月の衆院解散によって廃案。15年4月に再び提出したものの、他の法案審議が優先され、たなざらしになっていた。

付帯決議

  法案は政府に統合型リゾート(IR)の整備を推進する「責務を有する」 と規定し、推進法の施行後1年以内をめどに必要な法制上の措置を「講じなければならない」としている。日本人の利用を制限するためカジノへの入場を管理する措置を政府が「講ずるものとする」との条文もある。

  付帯決議は15項目におよび、地方自治体がIRを設置できる「特定複合観光施設区域」の認定申請を行うには、議会の同意を要件とすることや、カジノへの厳格な入場規制を導入することなども求めている。

  菅義偉官房長官は30日午後の記者会見で、IRの整備は「観光先進国を目指すわが国において、観光振興、地方創生、さらには産業振興、こうした面において大きな期待が持たれている」と指摘。カジノ解禁の前提として「犯罪防止策、治安維持、青少年健全育成、依存防止等の観点からも制度上の措置の検討も必要」と語った。

 

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