債券王として知られるファンドマネジャーのビル・グロース氏は、トランプ相場とその背景にある成長見通しを信じていない。

  スティーブン・ムニューチン氏の次期財務長官への起用が決まり、トランプ次期米大統領の経済チームの具体的陣容が固まりつつある状況で、グロース氏は、公約に掲げられた減税やインフラ支出、規制緩和が成長加速を促すとの思惑から見当違いの投資が行われていると1日の電子メールで指摘した。そのような財政出動の恩恵は、一時的なもので終わる可能性が高いと同氏は考えている。

  グロース氏は、将来の成長は主に生産性向上と相関関係にあるが、生産性は過去数年にわたり伸びが止まった状態が続き、加速する見込みもほとんどないと主張。「ドル高や人口高齢化を含む構造的な逆風、反グローバル的な通商政策、最近の金利上昇の下で債務の国内総生産(GDP)比率が各国で加速する状況から、生産性の年間上昇率は恐らく1%にとどまり、その結果として実質GDP成長率は2%程度に抑制されると見込まれる」と分析した。

  米ジャナス・キャピタル・グループで債券ファンド「ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンド」の運用に携わるグロース氏は、米10年国債利回りが今月末までに2.5%近くに上昇する可能性があるとし、「投資家は現金と現金同等物に資金を動かすべきだ。債券のデュレーション(残存期間)はベンチマークよりもずっと短くする必要がある」と勧めた。

原題:Gross Warns That Trump Rally Built on False Promise of Growth(抜粋)

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