2日の東京株式相場は反落。為替の円安一服、イタリアの国民投票や米国の雇用統計など重要イベントを前に持ち高調整の売りに押され、電機や機械、精密機器など輸出株、食料品や陸運、小売など内需株が安い。米アップルの発注減少観測から電子部品、半導体関連株の下げも目立った。

  TOPIXの終値は前日比5.29ポイント(0.4%)安の1477.98、日経平均株価は87円4銭(0.5%)安の1万8426円8銭。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「米国では12月利上げが確実視されているため、米雇用統計は予想より弱かった時の影響が大きくなる。米長期金利の低下やドル安・円高に振れるリスクを踏まえ、日本株に戻り売りが出た」と言う。また、イタリアの国民投票も「結果次第で首相辞任という政治の不透明感につながり、警戒感が高まりやすいタイミング」ともみていた。

東証内の株価ボード
東証内の株価ボード
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうの日本株は前日に日経平均が年初来高値を11カ月ぶりに更新し、反動売りが出やすい中で為替動向、米アップルの発注減少観測を受けた米国の半導体関連銘柄の下げなどが嫌気された。米国、イタリアのイベントを控えているほか、週末要因の売りも増え、午後の日経平均は一時197円安まで下げ幅を広げた。

  きょうのドル・円は、午前に一時1ドル=113円58銭と、前日の日本株終値時点114円に対しドル安・円高方向に振れた。午後はおおむね113円台後半で推移した。

  2日の米国市場では11月の雇用統計が発表され、4日に憲法改正をめぐるイタリアの国民投票がある。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では、米雇用統計の非農業部門雇用者数は18万人増が見込まれている。前月は16万1000人増。大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、イタリアの国民投票について「否決だと首相辞任など政治空白を招き、増資を計画するウニクレディトなど銀行経営が不安視されかねない、市場全体が一時的にリスク回避となりやすい」と警戒感を示した。

  ただし、大引けにかけては下げ渋り。メガバンクグループ3社が東証1部の売買代金1ー3位を占有、そろって上げるなど金融株の強さが株価指数を下支えした。三菱UFJフィナンシャル・グループの売買高は2億9783万株と、前日の1.9倍に達した。経済統計の堅調を背景にした米長期金利の上昇継続観測などが根強い上、ゴールドマン・サックス証券は2017年の日本株投資戦略リポートで、銀行セクターのウエートをオーバーウエートに上げた。東証1部の売買高は28億3340万株、売買代金は3兆178億円。代金は3日連続で3兆円を超えた。値上がり銘柄数は700、値下がりは1172。

  東証1部33業種は食料品、その他製品、ゴム製品、機械、金属製品、陸運、小売、精密機器、電機など19業種が下落。銀行や証券・商品先物取引、海運、パルプ・紙、保険、鉄鋼、非鉄金属、石油・石炭製品など14業種は上昇。

  売買代金上位では、村田製作所やアルプス電気などアップル関連銘柄、東京エレクトロン、SCREENホールディングスなど半導体関連銘柄の下げが大きい。米アップルが「iPhone(アイフォーン)7」向けの発注を減らし始めた、とデジタイムズが台湾のサプライチェーンからの情報を基に報道。この影響で、前日の米フィラデルフィア半導体指数が急落したことも響いた。運営する9つのまとめサイトを閉鎖するディー・エヌ・エーも急落、SMCやエムスリー、セブン&アイ・ホールディングスも安い。

  半面、MUFG、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、野村ホールディングス、りそなホールディングス、第一生命ホールディングスは上げ、ゲームソフトの販売好調を受けたスクウェア・エニックス・ホールディングスも高い。

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