4日のイタリア国民投票で憲法改正が否決された場合、レンツィ首相は5日午前にローマの7つの丘の1つであるクイリナーレの丘を登っていくことになるだろう。マッタレッラ大統領の官邸を訪ねるためだ。

  レンツィ首相はかねて、改憲否決なら辞任すると表明している。しかし、ポピュリスト政党の「五つ星運動」がこれを好機とみて解散総選挙を迫り、勢力を拡大してユーロ圏離脱を目指すといった展開を大統領は警戒し、安定維持を最重要視するだろう。

   イタリアの政治手順に詳しい政府当局者によると、レンツィ首相が辞意を表明した場合、大統領はすぐには受理せず、まず上下両院の議長および各政党の党首らと協議する見通しだ。

  この協議には数日かけ、レンツィ氏続投あるいは後継の首相候補への支持の度合いを見極めると匿名を条件に語った同当局者が説明した。

  レンツィ氏の立場は投票結果が接戦であったかどうかに左右される。例えば48%対52%で負けても続投が可能だが、大敗の場合は不可能だと当局者が述べた。レンツィ氏が党首を務め、議会多数派である民主党の議員が同氏への支持を続けるかどうかも鍵になると、ローマのルイス・グイド・カルリ大学のジョバンニ・オルシナ教授は指摘する。

  誰が首班となるにしても、この政権の最優先事項は選挙法改正だ。現行の選挙法では下院で得票率1位の政党が自動的に過半数議席を得る。主流派政党は、この第1党が新興の五つ星になりかねないことを懸念している。選挙法改正のためにベルルスコーニ元首相のフォルツァ・イタリアが短期の暫定政権に協力する可能性もある。

  また、レンツィ氏が首相を辞任しても民主党党首にはとどまることを同氏の支持者らは主張している。その場合、レンツィ氏は後継候補として名前の挙がっているものの政治基盤の弱いパドアン経済財務相やグラッソ上院議長を首相として支持しておき、来年早々に表舞台に返り咲くこともあり得るとオルシナ教授が話した。

原題:Renzi’s Options for Italy Lead Through Presidential Palace (1)(抜粋)

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