1日は米国をはじめ世界的に国債相場が下落。トランプ次期米大統領の政策がインフレと米経済を押し上げるとの見方が広がっている。2日発表される11月の米雇用統計を控えて、米10年債利回りは2009年以降で最大の上げとなっている。

  米大統領選でのドナルド・トランプ氏勝利により財政出動が拡大するとの見方が強まったことや、利上げ期待を受けて、市場ではいわゆるリフレトレードが広がった。さらに石油輸出国機構(OPEC)による前日の減産合意を受けて原油価格が上昇したことで、リフレトレードは一層活発になっている。

  ジョーンズトレーディングのマネジングディレクター、ブレット・モック氏はインタビューで、「債券利回りの上昇に原油の値上がり、すべてが各国の中央銀行が長年にわたるデフレ圧力を抑えるために支持するインフレのシグナルだ」と続けた。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.45%。

  ロイター通信はこの日、欧州中央銀行(ECB)が次回の政策決定会合で資産購入を来年3月より後も継続する意向を示しつつ、ゆくゆくは終了するとの正式なシグナルを発することを検討していると報じた。この報道に反応して欧州の国債が下げたことも、米国債の下落の一因となった。

  また米供給管理協会(ISM)が発表した製造業総合景況指数が予想を上回ったことも手掛かりに、米国債は売られた。

  ISMが発表した11月の製造業総合景況指数は53.2と、前月の51.9から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は52.5だった。

  ジェイ・バリー氏らJPモルガンのストラテジストは2017年の見通しとして、米経済成長とインフレの加速や金融当局による2回の利上げ、財政バランスの悪化により10年債利回りは上昇すると予想。ただし1-3月(第1四半期)にはいったん低下し、その後上昇を再開するとしている。

  ストラテジストらは金融環境の引き締まりに伴う成長抑制などから、10年債利回りは第1四半期に2.20%に向けて低下すると予想した。大統領選後に見られる金融環境の引き締まりにより、17年上期の国内総生産(GDP)の成長率予想2%は達成されない恐れがあると指摘。米経済は「年初の段階ではコンセンサス予想を下回る傾向がある」と加えた。

原題:Treasuries Slump in Oil-Driven Rout While Banking Stocks Rally(抜粋)
原題:USTs Bear Steepen With EGBs; Yields Breach YTD Highs(抜粋)
原題:UST 10Y Yield Will End 2017 at 2.55%, Test 2.20% in 1Q: JPM(抜粋)

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