ドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利から3週間が過ぎても、ドル高が終わる気配は見られない。ドル・円相場は1日の東京外国為替市場で一時2月以来の1ドル=115円台に迫り、市場では節目の突破は時間の問題との見方が強まっている。

  前日のニューヨーク市場で、ドル・円は3月以来となる114円台に上昇した。きっかけとなったのは、石油輸出国機構(OPEC)総会での8年ぶりの減産合意と好調な米経済指標。米長期金利が年初来の最高水準付近で推移する中、1日の東京市場では一時114円83銭と2月16日以来の高値を付けた。

11月30日に開催されたOPEC総会の会議場
11月30日に開催されたOPEC総会の会議場
Photographer: Akos Stiller/Bloomberg

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  シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは、「今回の米金利上昇局面は終わったのではないかと考えていたが、BEI(ブレーク・イーブン・インフレ-ション・レート)急上昇をけん引役に、10年金利は2.4%のレジスタンスを突破しかねない情勢」と分析。「米金利上昇とリスク選好回復はドル高・円安が最も進みやすい組み合わせ。今週中に115円台の上値めどを達成してもおかしくない」とみている。

  上田ハーロー外貨保証金事業部の小野直人氏は、トランプ氏による口先介入があるまでドル高の流れが続きそうな気配が市場に広がっていると指摘。「きょうのISM(米供給管理協会)製造業景況指数も昨日の指標結果に続き好調となれば、あすの雇用統計を待たずにドル・円の115円台回復もあるだろう」とみる。その場合、昨年の高値125円86銭と今年の安値99円02銭の値幅の61.8%水準となる115円61銭が意識されるとしている。

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  みずほ証券金融市場調査部の山本雅文チーフ為替ストラテジストは、「昨日のドル高トレンド再開とムニューチン次期米財務長官のドル高静観姿勢を受けて、ドル・円が115円に乗せるのは時間の問題となってきている」と指摘。「米新政権やFRBから明確なドル高けん制や米企業業績への悪影響が顕現化しない限り、目先はドル高トレンド追随の動きが再び強まりそうだ」とみている。

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