国内最大の航空会社ANAホールディングスと旅行会社国内3位のエイチ・アイ・エスは宇宙旅行・輸送の実現に向け、名古屋のベンチャー企業PDエアロスペースと資本提携すると発表した。2023年12月の商業運航開始を目指す。

  発表資料によると、HISが3000万円、ANAHDが2040万円出資し、持ち株比率はそれぞれ10.3%、7%となる。HISは旅行や輸送サービスの販売を担い、ANAHDが旅客機運航の知見を生かして宇宙機のオペレーションをサポートするという。共同記者会見に出席したANAHDの片野坂真哉社長は「宇宙旅行はすぐそこに来ている」と述べた。

  2007年5月に設立されたPDエアロは準備金を含めた資本金が6040万円で、ウェブサイトによると従業員は4人。高度100キロの宇宙まで往復できる機体の開発・製造に取り組んでおり、コンサルティングなども手掛ける。社長の緒川修治氏は、三菱重工業で支援戦闘機、アイシン精機で自動車のターボチャージャーの開発などを経て創業。チーフエンジニアも兼任する。

  機体の開発スケジュールはずれ込んでおり、緒川氏は会見で理由について「素直に資金がなかった」と話した。「これからもっと大きな資金が必要だ」という。スポンサーとしては、HISやアイシン精機など複数社が名を連ねるが、PDエアロにとって資本提携は今回は初めて。

  宇宙旅行の取り組みについては、世界で複数社が事業開始に挑戦している。米
スケールド・コンポジッツや米XCORエアロスペース、ロシアのプロデアなどが機体の開発を進めている。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE