トランプ次期米大統領は11月30日、元ゴールドマン・サックス・グループ幹部のスティーブン・ムニューチン氏を財務長官に、資産家ウィルバー・ロス氏を商務長官に起用すると発表した。

  29日にはトランプ氏がゴールドマンのゲーリー・コーン社長とトランプタワーで会談。選挙期間中にトランプ氏から批判の矛先を向けられたウォール街の人材が閣僚に選ばれたことにヘッジファンド運用者のホイットニー・ティルソン氏は胸をなでおろしている。ウォール街を押さえ込むという公約を理由にトランプ氏を支持した有権者が今頃、バンカーや資産家が同氏の取り巻きとなっていることに激怒しているとしても、自分にとっては好都合だと話す。

  ケース・キャピタル・マネジメントのティルソン氏は「トランプ氏が彼らをだましたも同然だと思う」と述べ、「私はトランプ氏が常識外れなことをして金融システムを台無しにすると心配していたが、実際には金融システムの内部者を起用したので良かった」と語った。

  ムニューチン氏の指名が承認されれば、過去30年で3人目のゴールドマン出身の財務長官となる。主要な米金融機関の株価は30日に軒並み上昇。ゴールドマン株は3.6%高と、ダウ平均構成銘柄でパフォーマンス首位となった。

  投資銀行グリーンヒルを率いるスコット・ボク氏は「トランプ氏を当選させた人々は何らかの形で失望させられるだろうとの声もある。しかし、これらの人々が望むのは経済がより強くなることであり、減税やインフラ投資がそれをもたらせば、彼らは満足すると思う」と語った。

原題:Wall Street Wins Again as Trump Picks Bankers, Billionaires (1)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE