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11月30日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対円で8カ月ぶり高値-持ち高調整観測が外れる

  30日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。対円では8カ月ぶりの高値を付けた。資産運用会社によるポートフォリオ調整で幅広いドル売りが出るとの予測に反し、ロンドン市場の値決めにかけてドル買いが膨らんだ。

  米10年債利回りが2.40%を上回ったこともドルの支援材料となった。給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、11月の米民間部門の雇用者数は21万6000人増加と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値17万人増を上回った。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比1.9%上げて1ドル=114円46銭。一時は114円54銭と、3月上旬以来の高値を付けた。対ユーロでは0.6%高い1ユーロ=1.0589ドル。

  月間ではドルは対円で約9.1%上昇し、1995年以来の大幅高となった。米国債利回りの上昇がドルの魅力を高めている。

  12月の利上げ観測と、トランプ次期大統領の財政支出拡大がインフレを煽(あお)るとの観測からドルは上昇した。この日は民間雇用者数だけでなく、個人所得が予想を上回ったことも利上げ観測を強めた。

  SEB(ストックホルム)のストラテジスト、リチャード・フォルケンホール氏は「大統領選以降の米国債利回り上昇が続くならば、円は下落を続ける可能性がある」と述べた。ドルはただ、115円に近づけば、伸び悩む可能性があるとの見方を示した。

  トランプ次期米大統領がゴールドマン・サックス・グループ出身のスティーブン・ムニューチン氏を財務長官に起用すると発表したことも、ドル上昇に寄与した。

  米10年債利回りは年初来の高水準近くにある。ドイツ債との利回り差は終値ベースで記録の残る1990年以降で最大に広がっている。

  ドルは広範にわたって上昇している。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は今月3.9%上昇。先週には記録がある2004年以降での最高を記録した。
原題:Dollar Surges Against Yen for Biggest Monthly Gain Since 1995(抜粋)
INSIDE G-10: JPY Drops Nearly 2%; Rebalancing Traps USD Shorts(抜粋)


◎米国株:総じて下落、OPEC減産合意でエネルギー株は上昇

  30日の米国株は総じて下落。石油輸出国機構(OPEC)は原油生産を日量120万バレル減らすことで合意。8年ぶりの減産合意を受けた原油上昇に伴い、この日のエネルギー株は上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比0.3%下げて2198.81。ダウ工業株30種平均はほぼ変わらずの19123.58ドル。ナスダック総合指数は1.1%下げて5323.68。

  ジョーンズトレーディング・インスティテューショナル・サービシズのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は「この日は原油が大幅に上昇した。市場をけん引したのはエネルギー銘柄だ」と述べ、「減産合意に伴う前向きな追い風が吹くだろう」と続けた。

  エネルギー銘柄ではデボン・エナジーが15%、マラソン・オイルは21%値上がりした。

  ドイツ・ポストバンクの株式ストラテジスト、ハインツゲルト・ゾンネンシャイン氏(ボン在勤)は「減産合意は短期的には石油株の支援材料だ。ただし原油価格の上げは限定的だろう」と述べ、「トランプ次期米政権の政策は、選挙前に人々が心配していたよりは良好な方向へと向かいつつあるようだ。米国株にはまだ上昇余地がある」と続けた。

  米国は月間ベースで上昇。主要な株価指数はいずれも最高値を更新した。トランプ次期米大統領が財政支出を拡大し、景気を刺激するとの見方が背景にある。S&P500種の月初来の上げは3.4%と7月以来で最大だった。

  金利先物市場が示唆する12月利上げの確率は100%。11月初め時点では68%だった。
原題:U.S. Stocks Drop Despite Energy Rally on OPEC Production Pact(抜粋)
Oil Jumps Most Since February on OPEC Deal as Treasuries Retreat(抜粋)


◎米国債:下落、民間雇用者数の伸びが予想上回る-10年債2.38%

  30日の米国債相場は下落。11月の米民間雇用者数の伸びが市場予想を上回ったことに反応した。

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが30日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、11月の米民間部門の雇用者数は21万6000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は17万人増だった。

  ボストン・アドバイザーズ(運用資産45億ドル)のポートフォリオマネジャー、ジェームズ・ガウル氏は「インフレ期待の高まりというこれまでの現象がきょうも続いている」と分析。12月2日発表の「雇用統計は米金融当局の視点で見ることになる」とし、「極めて大きな下向きのサプライズがない限り、12月の米利上げ期待は依然有効だ」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.38%。

  この日は月末特有の買いが見られなかったことも国債の売りにつながった。デュレーション(平均残存期間)延長を目的とした月末特有の買いやポートフォリオのリバランスを見込んだロングポジションが解消を迫られ、下げを増幅させた可能性がある。

  トランプ次期米大統領から財務長官に指名されるスティーブン・ムニューチン氏の発言を受けて超長期債が発行されるとの見方が広がったことも売りにつながった。

  ムニューチン氏は経済専門局CNBCのインタビューで、「発行する国債の年限を長期化する可能性を検討する」と語った。50年債や100年債の発行も念頭にあるのかとの問いには、「あらゆる可能性を検討する」と述べた。

  この発言を受けて、約115bpだった5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)は、1時間余りで約122bpに拡大。30年債利回りは一時14bp上昇して年初来高水準まであと1bp未満に迫った。
原題:Treasuries Slump on Jobs Report; Oil Surges as OPEC Reaches Deal(抜粋)
原題:USTs Fall Led by 30Y as Month-End Demand Fails to Emerge(抜粋)


◎NY金:続落、月間では2013年以来の大幅安-利上げ見通しが重し

  30日のニューヨーク金先物相場は続落。月間ベースでは2013年以来の大幅安となった。来月に米利上げが実施されるとの観測を背景に、金連動型ファンドからの資金引き揚げが続いた。一方、パラジウムは月間で約8年ぶりの大幅高。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フィル・ストライブル氏は、「利上げとドル高というのが大きな要因だ。それが金市場を弱くしている」と指摘。「12月2日の雇用統計は非常に素晴らしい内容になる可能性がある。来年の利上げ回数は2回を超えるかもしれない」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比1.4%安の1オンス=1173.90ドル。月間では8%余り値下がりした。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウム3月限は続伸し、1%高の772.65ドル。月間では25%上げて、2008年以来の大幅上昇。

  プラチナと銀は値下がりした。
原題:Gold Posts Worst Month Since 2013 on ‘Poisonous’ U.S. Outlook(抜粋)

◎NY原油:9カ月ぶり大幅高、OPECが8年ぶりの減産合意

  30日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急騰。2月以降で最大の9.3%高で引けた。石油輸出国機構(OPEC)が8年ぶりの減産で最終合意し、記録的な供給超過の解消と市場安定への期待が広がった。OPEC全体で日量3250万バレルへの削減で合意。非加盟国にも日量60万バレルの減産を求めた。

  BNPパリバの商品調査責任者、ハリー・チリンギリアン氏 (ロンドン在勤)は電話インタビューで、「OPECはアルジェで基本合意した減産を具体的にまとめることに成功した。しかし悪魔は細部に宿るのが物事の常だ」と話した。「減産が何をベースにしているか、また頻発する実行リスクという問題も大きい。さらに非加盟国の参加が期待されているが、これまでの経緯からみてあまり有望とは言いがたい」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比4.21ドル(9.31%)高い1バレル=49.44ドルで終了。終値ベースで10月27日以来の高値。ロンドンICEの北海ブレント1月限は4.09ドル(8.8%)上げて50.47ドル。同限月はこの日が最終取引。2月限は4.52ドル高の51.84ドル。
原題:Oil Jumps Most in Nine Months After OPEC Agrees to Output Cuts(抜粋)

◎欧州株:続伸、石油・ガス株に買い-OPECが8年ぶり減産で合意

  30日の欧州株式相場は上昇。石油輸出国機構(OPEC)が8年ぶりの減産合意に至ったことを背景に石油・ガス株が買われ、指標のストックス欧州600指数は続伸した。

  原油高を好感し石油・ガス株指数は2カ月ぶりの大幅上昇となった。英タローオイルは13%上昇し、1年4カ月ぶりの高値を付けたほか、イタリアのサイペムは9.6%高と、4月以来の大きな上げを記録した。ストックス600指数は前日比0.3%高の341.99で終了。一時は0.7%値上がりした。

  12月4日にイタリアで行われる改憲の是非を問う国民投票も注目されている。同国株の指標であるFTSE・MIB指数は続伸し、この日は2.2%上昇。否決されたら政治不安が高まるとの懸念から28日には2カ月ぶり安値を付けていた。

  オッペンハイマー・ヨーロッパのセールス・トレーダー、スチュアート・サミュエルズ氏(ロンドン在勤)は「原油価格がこの日の相場上昇の追い風となっている」と述べた上で、「幾らか利益を確定した方がいいかもしれない。今週末のイタリアでの国民投票はより大きな問題だ」と語った。

  ストックス600指数は月間ベースでは0.9%上昇と、3カ月ぶりのプラスとなった。トランプ米次期大統領が財政支出を拡大するとの観測が支援材料。景気拡大から恩恵を受ける鉱業株や銀行株、保険株の上げが目立った。一方、公益事業株や電気通信銘柄などディフェンシブ銘柄は後れを取っている。
原題:Energy Producers Boost European Stocks After OPEC Output Deal(抜粋)

◎欧州債:ポルトガルとドイツ国債のスプレッド拡大-債務懸念が根強い

  30日の欧州債市場ではポルトガル国債が軟調で、ドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)が拡大を続けた。

  ポルトガルではコスタ首相にとって2度目となる予算案が議会で成立。経済は上向き基調にあり、英国の欧州連合(EU)離脱選択やイタリア国民投票の混乱の中でも安定ぶりが際立っている。それでも投資家らのポルトガル国債に対する関心は低く、ドナルド・トランプ氏の次期米大統領当選に伴う世界的な債券売りに巻き込まれている。

  オプティマイズ・インベストメント・パートナーズ(リスボン)のディオゴ・テイシェイラ最高経営責任者(CEO)は、「実際のところ国内では好材料が続いているが、トランプ氏当選や米国債の利回り上昇といったより大きな要因があった」と指摘。「さらに深く検証すると、債務漬けの構造に変わりはない」と続けた。

  欧州中央銀行(ECB)の資産購入にもかかわらず、ポルトガル国債の29日までの年初来パフォーマンスはユーロ参加国の中で最も悪い。ブルームバーグ世界債券指数によれば、ポルトガル国債のリターンはマイナス3%と、イタリア国債よりも悪い。その他のユーロ圏諸国はプラスを記録している。

  ポルトガル10年債利回りはECBのドラギ総裁が量的緩和策を打ち出した2015年初め時点で2.4%だったが、この日は一時3.7%に上昇、ドイツ国債とのスプレッドは350ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に拡大した。
原題:No Love for Portugal Bonds as Debt-Burden Woes Eclipse Stability(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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