コンテンツにスキップする

FOMCは敵か味方か-ドル高進行でアジアの中銀が二分

  • 一方の陣営には日銀や豪中銀-自国通貨安で安心感
  • マレーシアやインドネシアなど新興市場の中銀は自国通貨安を懸念

ドル高進行でアジア各国・地域の中央銀行が二分されている。一方の陣営は自国通貨安に安心感を覚え、もう一方の陣営は不安を抱えながら自国通貨急落を目にしている。

  アジア太平洋地域の多くの先進国の中銀は、輸出とインフレを押し上げようと自国通貨の下落を望んでいただけに、米連邦公開市場委員会(FOMC)が味方に思えるだろう。日本銀行やオーストラリア準備銀行がまさにこうした中銀に当たる。

  一方でマレーシアやインドネシアといった新興市場国の中銀は、自国通貨の急落が債務増大といった経済的不均衡を露呈させ、物価急上昇から外貨準備高減少に至るリスクのきっかけになることを恐れており、FOMCはさながら敵に見えることだろう。

  米大統領選挙でのドナルド・トランプ氏勝利で次期政権の経済政策はインフレと利上げペースの加速につながるとの観測が強まり、先物市場では現在、12月の米利上げ確率が100%となっている。11月初めは68%だった。

  キャピタル・エコノミクスのシンガポール在勤エコノミスト、クリスタル・タン氏は「ドル高という点に関して言えば、アジアの中銀をおおまかに2つの陣営に分けることが可能だ。より大きな方の陣営は輸出を支える自国通貨安を明らかに好んでいる。対外債務が少ない国は、自国通貨安が一段とうれしいだろう」と指摘している。

Asian Retrenchment

  中国については、人民元の下落が輸出増大に寄与する可能性があるものの、急速な元安は資本流出を加速させるリスクがある。人民元が先週、ドルに対し8年ぶりの安値を付けてから、当局は人民元の下支えを図っている。中国人民銀行の易綱副総裁は27日、中国の外貨準備は非常に厚いと説明するとともに、人民銀が相場形成で参照にしている他の通貨と比べれば人民元は依然として堅調だと語った。

原題:Strong Dollar Seen Splitting Asia Central Banks Into Fans, Foes(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE