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原油減産めぐり想定される3つのシナリオ-きょうOPEC総会

  • 明確な生産枠が決定される減産なら原油価格は上昇の可能性
  • いかなる合意も達成されない場合、40ドル割れとのアナリスト予想も

石油輸出国機構(OPEC)は30日、8年ぶりの原油減産実行に向けた道筋を見いだすためウィーンで総会を開く。

  9月28日にアルジェリアの首都アルジェで日量3250万-3300万バレルへの減産で暫定合意した後、OPECは10月の水準から日量約120万バレルの減産について、加盟国間の意見の相違を解消できずにいる。各国代表らが29日、土壇場の交渉に乗り出す中、想定し得る3つのシナリオを以下に挙げる。

その場しのぎの合意

  第1のシナリオはその場しのぎの合意で、OPECの主要加盟国であるイランとイラクが参加を免除され減産の効果が損なわれるというものだ。両国はOPECにおけるサウジアラビアの優位に対抗する姿勢を強めている。OPEC加盟各国の生産枠が明確にされず、合意が不透明なものとなるリスクもある。

  OPECの推計によれば、原油市場の需給を均衡させるためには来年1-6月(上期)の産油量を日量3190万バレルにとどめる必要があり、上期に予想される供給過剰を解消するにはこうした合意では不十分かもしれない。エネルギー業界にとっては持続的な市場の回復見通しが不明確となり、モメンタム(勢い)がなくなれば投資家は石油関連資産の売却を進めると予想される。

OPEC最終合意への道険しく

完全合意

  第2のシナリオは、OPECが明確な生産枠を決定し、アルジェ合意で認められたナイジェリアとリビア以外の国は免除対象としないというものだ。この場合、OPEC加盟各国がそれぞれの生産枠を順守するかどうかに投資家らの重点が移り、原油価格は恐らく1バレル=50ドルを上回る水準に上昇すると予想される。

合意に至らず

  第3のシナリオは、OPECがいかなる合意にも達しないというものだ。キャピタル・エコノミクスのトーマス・ピュー氏らアナリストは、このシナリオでは原油価格が40ドルを割り込むとみている。そうなれば、今後OPECの市場管理能力への信頼性が損なわれる可能性がある。

  イランのザンギャネ石油相が29日、ウィーンに到着した際に、同国は原油供給を減らす用意はないと述べたことから、事態はこのシナリオに一歩近づいた。イランは長期に及んだ経済制裁が解除された後、増産を進めている。

  協議におけるサウジの現在の立場に詳しい複数の関係者によれば、イランの最大のライバルであるサウジは、リビアとナイジェリアを除くOPECの全加盟国が参加しなければ合意を拒否する構えを示している。

  大半のアナリストは、OPECが減産で最終合意すると予想しているが、加盟各国の減産幅が特定されると見込んでいるのは20人のうち7人にとどまり、投資家は市場への影響予測が困難な状況に置かれている。
  
原題:Three Possible Scenarios for OPEC Meeting on Oil Production Cuts(抜粋)

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