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11月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対円で上昇、GDP好感-月間で09年来の大幅高

  29日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で上昇。7ー9月期の米国内総生産(GDP)改定値が速報値から上方修正されたため、ドル買いが優勢になった。ただ、月末のポートフォリオ調整を警戒してその後は伸び悩んだ。

  力強い米経済成長の兆候を受けて金融引き締めペースが加速するとの見方から、ドルは対円で月間ベースで2009年以来の大幅高になる勢いだ。ドルは11月に入って7%余り上昇。トランプ次期大統領がリフレ政策を取るとの観測が強まっている。金利先物市場は米金融当局が12月に利上げを実施した後、来年も利上げを続けるとトレーダーが見ていることを示唆している。

  ドルは対円で4日以降の3週間に約20年ぶりの大幅高となった。商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファンドなど大口投機家のドル買い越しは2月以来の高水準。

  BNPの外為戦略世界責任者、スティーブン・セイウェル氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ドルは上昇するだろう。そして、その動きは対円で最も顕著になると考える」と発言。「政策の違いや金融政策の差が最も大きいのは、日米間になるだろう」と述べた。

  BNPは対円のドルが来年第1四半期末に115円、同年末に128円に上昇するとみている。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.4%上げて1ドル=112円38銭。対ユーロでは0.3%安い1ユーロ=1.0650ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。

  トロント・ドミニオン銀行の通貨戦略欧州責任者、ネッド・ランペルティン氏(ロンドン在勤)は「大統領選後、この3ー4週間はトランプ氏の政策を見越したリフレ取引になっているが、それに特に敏感なのが対円でのドルだ」と話した。ただ、「市場が手放しの楽観論で政策シフトを歓迎する時期は過ぎた」と続けた。
原題:Dollar Heads for Biggest Monthly Advance Against Yen Since 2009(抜粋)
USD Sheds Early Gain, Month-End Flow Awaited; Busy December Seen(抜粋)
USD Climbs After GDP Revised Up, Recoups Monday Drop(抜粋)

◎米国株:小幅上昇、最高値近辺-雇用統計前にGDPや住宅統計を好感

  29日の米国株は小幅高。主要株価指数は最高値付近で推移した。朝方発表された米実質国内総生産(GDP)改定値と住宅価格指数が好感された。米雇用統計の発表を前に、投資家は米景気動向を見極めようとしている。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%上昇して2204.66、ダウ工業株30種平均は23.70ドル(0.1%)上げて19121.60ドルだった。ナスダック総合指数は0.2%上昇して5379.92。

  MKMパートナーズのテクニカルアナリスト、ジョナサン・クリンスキー氏は「出遅れていた大型ハイテク株に物色対象の矛先が戻ったことが顕著だった」と指摘。「フェイスブックやグーグル、マイクロソフトはいずれも1%前後上げ、金融株もやや堅調だった。市場で大きなセクターであり、これらの上昇は明らかに相場全体を助けている」と述べた。

  トランプ次期米大統領が経済成長を促進させるために財政支出を拡大するとの見方から、これまで株価は上昇していた。今週は雇用統計が発表され、将来の利上げペースを探る上で注目されている。金利先物市場が示唆する12月利上げの確率は100%。11月初め時点では68%だった。

  米商務省が発表したGDPは前期比年率3.2%増と、2年ぶりの大幅な伸びとなった。9月の米主要20都市の住宅価格指数は前月に続いて上昇し、全米ベースでの指数はリセッション(景気後退)前のピークを上回った。S&P・コアロジック/ケース・シラーが発表した。

  個別銘柄ではティファニーが上昇。同社第3四半期利益は市場予想を上回った。日本と中国での需要改善が寄与した。ティーボは小幅高。同社とネットフリックスは28日、ライセンス契約に署名したと発表した。
原題:U.S. Stocks Stall Near Record as Market Weighs Housing, GDP Data(抜粋)

◎米国債:10年債続伸、GDP受けた下げから反転-月末買い期待

  29日の米国債市場では10年債が続伸。米国内総生産(GDP)の上方修正に反応して午前中下げていたが、午後に入り月末特有の買いへの期待から上げに転じた。

  朝方発表された7-9月(第3四半期)の米実質GDPは前期比年率3.2%増と、2年ぶりの大幅な伸びとなった。速報値は2.9%上昇だった。ブルームバーグがまとめた予想中央値は3%増。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.29%。

  米国債市場では30日にかけて、デュレーション(平均残存期間)延長を目的とした月末特有の買いやリバランスの動きを背景にボラティリティが高まる可能性がある。

  ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのストラテジスト、ボリス・リャビンスキ氏は、通常なら年金基金によるリバランスは月末より2-5営業日前に行われるが、先週は祝日があったことからリバランスが今週にずれ込んだと指摘した。

  ソシエテ・ジェネラルのストラテジストらは28日、米大統領選でのドナルド・トランプ氏の予想外の勝利を受けた米国株上昇・米国債下落という動きにより、今月末のリバランスの規模は641億ドルと過去2年で最高になると予想されると指摘。ただ、そのうち推定369億ドルについては既に済んでおり、残りは約272億ドルだとしている。

  10年債利回りはこの2日連続で低下したが、クレディ・スイスは全般的な上昇傾向は終わっていないとみている。プラビーン・コラパティ氏らクレディ・スイスのアナリストは29日付のリポートで、「小休止したあと、トランプ次期大統領の経済政策が明瞭さを増すにつれて債券の売りが再開されると見込んでいる」と分析。10年債利回りは2017年半ばに約2.8%、同年末までに3%と予想した。この予想は、「深刻」な外部ショックがないと想定した基本シナリオだとしている。
原題:Oil Falls Below $46 Before OPEC Meeting; U.S. Stocks Resume Gain(抜粋)
原題:USTs Erase Declines Amid Expectations for Month-End Buying(抜粋)
原題:USTs Face Volatility Risk From Monthly Rebalancing Flows(抜粋)
原題:Move to Higher Yields Not Done; 10Y Yield 2.8%-3%: Credit Suisse(抜粋)

◎NY金:反落、ETF通じた売りが止まらず-パラジウムは3日続伸

  29日のニューヨーク金先物相場は反落。ほぼ1カ月ぶりの大幅高がストップした。金連動型上場投資信託(ETF)を通じた保有量は過去1年で最長の12日連続減少となった。一方、パラジウムは続伸し、ほぼ18カ月ぶりの高値をつけた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.3%安の1オンス=1190.80ドル。前日は2日以来の大幅上昇となっていた。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジスト、フランク・コリー氏は電話取材で、「市場が底を打った兆しはまだ見られない」と指摘。「新政権が誕生するため、米国債と金を手仕舞う動きが進んでおり、利上げと好調な米経済成長が期待されている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは3営業日続伸。一時は1.3%高の767.65ドルをつけた。

  プラチナは下落、銀は上昇した。
原題:Gold’s Recovery Falters as Fund Investors Keep Selling Assets(抜粋)

◎NY原油:急反落、2週ぶり安値-イランとサウジが態度硬化

  29日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急反落、2週間ぶり安値に沈んだ。イランとサウジアラビアが溝を埋められず、30日の石油輸出国機構(OPEC)総会で減産の最終合意がまとまる公算が大きく低下した。

  ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の石油市場調査責任者、マイク・ウィットナー氏(ニューヨーク在勤)は「状況はいよいよ切羽詰まってきた」と話す。「この2カ月間、サウジがイランに要求している内容は見事なまでに一貫している」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比1.85ドル(3.93%)安い1バレル=45.23ドルで終了。終値ベースで11月14日以来の安値。ロンドンICEの北海ブレント1月限は1.86ドル(3.9%)下げて46.38ドル。同限月は30日に最終取引を迎える。
原題:Oil Tumbles as Saudi-Iranian Discord Puts OPEC Agreement at Risk(抜粋)

◎欧州株:薄商いの中を反発-OPEC総会とイタリア国民投票を控え

  29日の欧州株式相場は反発。指標のストックス欧州600指数は前日に3週間ぶり大幅安となっていた。石油輸出国機構(OPEC)総会とイタリア国民投票を控えて薄商いの中、銀行株の反転が株価指数を押し上げた。

  銀行株指数は5営業日ぶりに値上がりし、イタリアのUBIバンカやインテーザ・サンパオロが大きく上げた。スイスの製薬会社アクテリオンは10%高の急伸。米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が買収提示額を上乗せしたと伝えられたことが手掛かり。

  総会を前にOPEC加盟国間の不協和音で原油が値下がりし、石油・ガス株が売られた。一方、燃料安への期待から、IAGやエールフランス・KLMなどの航空株が買われた。

  ストックス600指数は前日比0.3%高の340.95で引けた。この日は方向感のない取引に終始。最近は薄商いの状況で、この日の出来高は30日平均を16%下回った。

  ライファイゼン・キャピタル・マネジメント(ウィーン)の株式部門責任者、ヘルベルト・ペルス氏は「今週いっぱいは出来高が少なく、欧州株のボラティリティは続くだろう」とし、「多くの投資家らはイタリアの国民投票に備えて投資を控えている。非常に重要なOPEC総会があるため、原油価格が上下動している。石油関連銘柄もそうだ」と語った。

  西欧の主要株価指数の中ではイタリアのFTSE・MIB指数の上昇率が首位で、2カ月ぶり安値から反発。12月4日の国民投票で憲法改正が承認されてもレンツィ首相が辞任を検討しているとの報道を、イタリア首相府が否定した。国民投票で政治と金融をめぐる安定が損なわれるとの懸念から、同指数は月初来で3.3%下落した。これに対し、ストックス600指数は上げている
原題:Europe Stocks Advance Amid Thin Trading Before OPEC, Italy Vote(抜粋)

◎欧州債:イタリア国債、3日続伸-国債入札が力強い需要を示す

  29日の欧州債市場ではイタリア国債が3営業日続伸。この日の5年債と10年債の入札で、力強い投資家需要が集まったことを好感した。

  イタリア10年債利回りは2週間ぶり低水準を付けた。イタリア首相府は、12月4日の国民投票で憲法改正が承認されてもレンツィ首相が辞任を検討しているとの報道を否定した。これを受けて、ドイツ10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は縮小。28日には2015年6月以降の最大に達していた。

  みずほインターナショナルの金利戦略責任者、ピーター・チャトウェル氏(ロンドン在勤)は「イタリア国債入札は堅調だった」とし、「投資家は入札を機にアンダーウエートしているショートポジションの利益確定に走ったようだ」と語った。

  ロンドン時間午後4時現在、イタリア10年債利回りは前日比11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.96%。一時は1.95%と、今月15日以来の低水準となった。同国債(表面利率1.25%、2026年12月償還)価格は0.915上げ93.645。

  ドイツ10年債に対するスプレッドは173bp。前日は192bpまで拡大していた。

  この日のイタリア国債入札で、10年債の応札倍率は1.58倍と、2015年11月以来の高水準となった。5年債の応札倍率も、約2年ぶりの低調だった前回入札を上回った。
原題:Italy’s Bonds Advance as Auctions Draw Strong Investor Demand(抜粋)

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