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トランプ氏就任後の為替相場は予測不能-伊藤元重学習院大教授

更新日時
  • 就任まで円安・株高基調は持続を予想、日銀は動く必要なし
  • トランプ氏就任後は逆に相場が逆に振れるリスクも

経済財政諮問会議の民間議員を務める伊藤元重学習院大教授は、米大統領選でのドナルド・トランプ氏勝利を受けた円安基調は来年1月の就任式まで続く可能性が高いと述べながらも、大統領就任後の相場動向には不確実性があるとの見方を示した。

  伊藤氏は29日のインタビューで、「トランプ・ボーナス」がもたらした円安・株高基調の持続性について、2017年1月20日に政権の座に就くまでは、トランプ氏に対する市場の見方は大きく変わることはないだろうと予測する。

  その上で、トランプ氏就任後の為替相場の動向については「予想できない」とし、足元の市場については「激しく動き過ぎている。ちょっとしたきっかけで逆に振れるリスクもあるから、今の動きが長期のトレンドを反映していると見ない方がいい」と語った。

  トランプ氏勝利を受けて、9日のドル円相場は一時1ドル=101円20銭まで急騰したが、その後下落を続け、足元では112円台前半で推移。株価は10カ月ぶりに1万8000円台を回復した。

  伊藤氏は足元の金融市場の動向は日銀にとっては追い風だとし、「何も起こらないなら今日銀が動く必要はないし、ここで何か先走ってやる理由はない」と指摘した。原油価格の下落に伴う物価の伸び悩みも落ち着き、賃金次第で物価も良い方向に行くかもしれないとも述べ、「とにかく今は様子を見る時期だ」と話した。次回の日銀金融政策決定会合は12月19、20日に開催される。
 
  日銀は9月会合で、操作目標を量から金利に変更した新たな金融政策の枠組みを導入した。伊藤氏は金利を低く抑える新たな政策の元では「今の状況を維持するのが一番自然体だ」と強調。長期金利をコントロールするための指し値オペを除いた追加策の必要性はないとの見方を重ねて示した。
 
  一方で、トランプ氏が選挙中に宣言していた大規模なインフラ投資や減税政策を実行に移せば「日本経済にはプラス。為替も円安が続く」と分析。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切った場合、「為替は少し動くかもしれないが、日本の政策には影響はない」と話した。

 

(見出しを差し替え、第6段落を追加し更新します.)
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