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TOPIX13日ぶり反落、米金利上昇と円安の勢い一服-下げ幅は限定

更新日時
  • 25日移動平均からの上方乖離、前日時点で過熱圏の5%超
  • 30日のOPEC総会、週後半の米経済統計待ちの様相も

29日の東京株式相場は、小幅ながらTOPIXが13営業日ぶりに反落した。米国長期金利の上昇が一服したほか、海外金融株安の流れもあり、保険や証券など金融株の一角が下落。為替市場では円安の勢いが鈍り、輸送用機器や機械など輸出株、鉄鋼など素材株も軟調だった。

  TOPIXの終値は前日比1.01ポイント(0.1%)安の1468.57、日経平均株価は49円85銭(0.3%)安の1万8307円4銭。

  しんきんアセットマネジメント投信の鈴木和仁シニアストラテジストは、「日米の株高やドル高・円安が急ピッチで進み、米次期政権に対するいいところ取りの動きがいったん終わった」と指摘。石油輸出国機構(OPEC)総会での減産合意の有無により市場マインドが大きく変わる可能性もあり、「短期的に持ち高整理の売りが出るのはやむを得ない」とも話した。

Inside Tokyo Stock Exchange And Stock Boards As Asian Stocks Fall After Malaysia Airlines Plane Shot Down

東証ロゴプレート

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  きょうの日本株は、連騰による過熱感や米金利、為替動向を受け、朝方から金融や輸出セクターなどに売りが先行。前日に1年半ぶりの12連騰となっていたTOPIXは、投資家の短期売買コストを示す25日移動平均線からの乖離(かいり)率が過熱圏を示す5%を超えていた。

  28日の米10年債利回りは2.31%に低下、先週に記録した直近の最高水準2.41%からは10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下がった。トランプ氏の米大統領選勝利以降の2週間で、米債券ファンドからは107億ドル(約1兆2000億円)が引き揚げられ、米国債相場は過去15年で最も大きな下落となっていた。

  米国債の利回り低下から為替市場では円安の勢いが鈍り、きょう午前には一時1ドル=111円60銭台と前日の日本株終値時点112円13銭に対しドル安・円高水準で推移。その後も112円付近で取引された。髙木証券の勇崎聡投資情報部長は、「米大統領選直後からトランプ政権の景気刺激策への理想で動いてきたが、急ピッチで水準を変えてきた米国の株式や債券、ドル・円もいったん立ち止まって考え直す機運が高まっている」と言う。

  ただし、午後にはTOPIXが一時プラス圏に浮上するなど下方圧力も限定的。今週は週後半にかけ米国で供給管理協会(ISM)の製造業景況指数、雇用統計など重要経済指標の発表を控えており、内容が強ければ、為替市場で再びドル買い機運が強まる可能性もある。丸三証券の服部誠執行役員は、「企業業績が下期から増益に転じるとの見方から日本株全体に対する見方は変わってきており、1ドル=110円程度の円安が維持されれば、大きな下げは考えにくい」と指摘。安全資産からリスク資産への動きを受け入れられるのは、「世界の中でも米国と日本株に限られそう」との見方を示した。

  東証1部の売買高は19億5601万株、売買代金は2兆3081億円。値上がり銘柄数は824、値下がりは1020。

TOPIXは13営業日ぶり反落

  東証1部33業種は鉄鋼、保険、証券・商品先物取引、ガラス・土石製品、その他金融、輸送用機器、情報・通信、機械、その他製品、精密機器などが20業種が下落。水産・農林や鉱業、化学、食料品、空運、不動産、陸運、海運、銀行など13業種は上昇。

  売買代金上位ではファーストリテイリングやスズキ、野村ホールディングス、第一生命ホールディングス、東京海上ホールディングス、ライオンが安い。半面、パナソニックや東芝、花王、信越化学工業、JR西日本、ユニ・チャーム、良品計画は高く、野村証券が投資判断を上げた古河電気工業も買われた。

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