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債券上昇、2年入札順調で中期堅調-超長期ゾーンも買い優勢に転じる

更新日時
  • 新発20年債利回りは一時0.46%に上昇後、0.44%まで低下
  • 2年債入札結果:最低落札価格は予想を上回る

債券相場は上昇。前日の米国市場で債券高・株安となったことに加えて、この日実施の2年債入札が順調な結果となったことが買い手掛かり。超長期ゾーンはスピード調整で軟調に推移していたが、午後に入って買いが優勢の展開に転じた。

  29日の長期国債先物市場で中心限月12月物は、前日比5銭高の150円65銭で取引開始。いったん150円57銭まで伸び悩んだが、2年債入札の結果発表後に水準を切り上げ、150円67銭まで上昇。結局は3銭高の150円63銭で引けた。

長国先物の日中取引推移

  大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、「2年債は入札が強かったので堅調に推移している。一方で、5年近辺はやや重い感があり、2年から5年ゾーンはスティープニング方向」と述べた。超長期債については、「オペも入ってくるのでそんなに大きく崩れるイメージはない。しっかり推移してもいい状況」との見方を示した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前営業日午後3時時点の参照値と同じ0.01%で開始し、その後は0.5ベーシスポイント(bp)高い0.015%を付けた。一方、2年物の370回債利回りは2bp低いマイナス0.175%まで買われた。

  超長期債は売り先行後に戻した。新発20年物の158回債利回りは一時1bp高い0.46%を付けた後、0.44%に下げた。新発30年物の52回債利回りは1.5bp高い0.58%を付けた後、0.56%に低下した。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、超長期ゾーンの取引について、「先週末の40年債入札以降の金利低下スピードが速かったことや、今週に入札を控える10年債の金利は0%付近まで低下してきており、やりにくさなどもある」と述べていた。

2年債入札

  財務省がこの日実施した2年利付国債入札の結果は、最低落札価格が100円51銭と、市場予想の100円50銭5厘をやや上回った。応札倍率は4.27倍と前回の4.41倍から低下。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は4厘と前回と横ばいだった。

2年利付国債入札結果はこちらをご覧下さい。

Japan Finance Ministry Said to Plan 1 Trillion Yen Bond Sale

財務省

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  2年債入札結果について、野村証券の金子泰啓リサーチアナリストは「まずまず良かった。水準としてしっかり調整していた。この水準であれば需要があることが示された」と分析した。

トランプ相場に一巡感

  28日の米国債相場は上昇。米10年物国債利回りは前営業日終値比4bp低い2.31%で引けた。米株式相場の下落に加えて、8日の米大統領選後からトランプ氏の政策期待などを背景に利回りが大きく上昇していた反動の買いが優勢となった。 S&P500種株価指数は同0.5%安の2201.72で終えた。この日の東京株式相場は下落し、日経平均株価は0.3%安の1万8307円04銭で終了。一時は100円近く下落する場面があった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「ここにきて世界の金融市場のムードは変わってきたようにみえる。石油輸出国機構(OPEC)総会やイタリア国民投票といった波乱含みのイベントが近付く中、トランプ大統領をテーマにしたリスク選好ムードに一巡感が出てきている」と指摘した。

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