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OPEC、減産合意なら競合相手が息吹き返すリスクも-30日に総会

  • OPECが望むのは1バレル50-60ドルの心地よい水準
  • 米石油業者の収支トントンに必要な価格は大きく低下-コスト削減で

注目の石油輸出国機構(OPEC)総会を間近に控え、世界的な供給過剰に終止符を打つ原油減産合意が成立するかどうかは依然不透明な状況だ。しかし30日の総会で有意義な合意に至ったとしても、OPECにとって別のリスクが存在する。

  この2年間、OPECは市場に原油を大量供給することで、増加しつつある新規参入者を市場から締め出そうとしてきた。この姿勢を転換すれば、苦境の中を生き延びてきた英プレミア・オイルなど利益確保に懸命な原油生産者が息を吹き返す可能性がある。

European Shipping Hubs As Tanker Rates Surge Ahead Of OPEC Deal

ロシア・サンクトペテルブルク港に停泊中のタンカー

Photographer: Andrey Rudakov/Bloomberg

  世界の石油生産業者は、OPEC合意をきっかけに原油相場が上昇し、掘削強化に必要な資金の確保を可能にすると期待している。アナリストらによると、合意が成立しなければ、OPECと非加盟国のロシアが市場シェア防衛で生産を拡大し、現在1バレル=47ドル程度の原油相場は今年1月に一時割り込んだ30ドルを試し得ると指摘する。

OPECの2年にわたる価格戦争は終結するか

  
  湾岸アラブ諸国研究所(ワシントン)でOPECを担当するワリード・カドゥーリ氏はOPECが目指す原油相場について、「苦境にある原油生産者の増収には十分だが、米シェール業者による新たな生産の引き金になるほどは高くない」50-60ドルの水準だろうと分析した。しかし、そうした心地よい「ゴルディロックス」相場の実現には難しいかじ取りを迫られる見通しだ。

  同レンジ下限である50ドルでも、英プレミアは生き残りが可能であることを示した。米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は先週のヒューストンでのエネルギー関連会議で、米石油会社の収支トントンに必要な平均価格水準はコスト削減や技術の進歩によって2014年以降に3割強押し下げられ、1バレル=53ドルまで低下していると指摘した。

原題:Even If OPEC Gets a Deal, It Risks Reviving Battered Oil Rivals(抜粋)

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