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11月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルは対円3週連続高、上げ幅は95年以来で最大

  25日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で小幅安。週間では上昇し、3週間での上げ幅は1995年以来で最大だった。トレーダーの間では来月の米利上げは確実視されている。

  ドルは11月4日以降、対円で約10%値上がりし8カ月ぶり高値に上昇した。ドナルド・トランプ次期米大統領がインフレと成長の加速につながる政策を導入するとの見方から、米国債利回りは1年ぶり高水準に押し上げられ、ドルの需要を支え利上げ観測を強めた。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアジア通貨・金利戦略共同責任者、クラウディオ・パイロン氏(シンガポール在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「比較的堅調で強いデータが続く限り、経済の耐性および政策のリーダーシップをドルが率いるとの見方は支えられる」と述べ、「当社の建玉データからも、ドルへのフローは勢いを増し続けているように見受けられる」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.2%下げて1ドル=113円06銭となっている。一時は3月15日以来の高値となる113円90銭まで上昇した。対ユーロでは0.4%安い1ユーロ=1.0599ドル。  

  最近のドルは上げが一服しているものの、日本と米国の利回り差を基準に見る場合、対円でドルが一段と上昇する余地はあると、ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、キット・ジャックス氏は指摘する。

  ジャックス氏は「日本の国債利回りがそれほど急速に上昇することなく、世界的な地合いも持ち応えることができる限り、ドル・円は実質利回りに連動する」と述べ、「当社は来年に120円に上昇するとみている」と続けた。

  金利先物市場が示唆する来月の利上げ確率は100%となっており、来年6月までの追加利上げの確率も65%と、週初の58%から上昇した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は4日ぶりに低下した。同指数は11月8日の大統領選挙の投票日以降、4.6%上昇した。

  オアンダのシニアトレーダー、スティーブン・インネス氏は「ドル高のバイアスは対円で引き続き鮮明に表れている」と指摘。「値動きからはドルのポジションにはまだ余裕があることが示唆される。売りを浴びても下げ幅は浅く、すぐに買い手が飛びついている」と続けた。
原題:Dollar’s 3-Week Rally Versus Yen Is Biggest Since ’95 on Fed Bet(抜粋)

  

◎米国株:最高値更新、公益や通信が高い-感謝祭翌日で薄商い

  25日の米株式相場は感謝祭翌日の薄商いの中で上昇。主要な4株価指数が過去最高値に達した。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.4%高の2213.35。ダウ工業株30種平均は68.96ドル(0.4%)上げて19152.14ドル。ナスダック100指数は0.3%上昇し4870.02。小型株で構成するラッセル2000指数は0.4%上げて1347.20。出来高は過去30日間の平均のほぼ半分にとどまった。この日は米東部時間午後1時までの短縮取引だった。

  S&P500種の業種別では公益や通信などディフェンシブ株が高い。唯一下げたのはエネルギー株。サウジアラビアが石油輸出国機構(OPEC)非加盟国との協議に参加しないと報じられ、原油相場が下落。これに反応してエネルギー株は売られた。

  ルーミ・インベストメント・サービスの資産配分担当責任者、ウンベルト・ガルシア氏は「このところかなり大きく上昇してきた。市場には生気がみなぎっている」とし、「税制改革が経済成長につながるとの強い楽観が広がっている」と続けた。

  USバンク傘下のプライベート・クライアント・リザーブでシニアポートフォリオマネジャーを務めるエリック・ウィーガンド氏は、「債券ファンドから流出した資金が株式ファンドに引き続き流れ込んでいる。投資家の視点には興味深いものがある」と指摘。その上で、「この水準からさらに有意な上昇を維持するには、企業利益の拡大を目にする必要がある」と続けた。

  先物市場に織り込まれる12月の米利上げ確率は100%。今月初めの時点では68%だった。来週は国内総生産(GDP)や雇用統計、製造業活動の指標が発表され、景気回復の力強さについてさらなる手掛かりが示される。

  ルーミのガルシア氏は「現在目にしているバリュエーションは、企業利益の観点から見て正当化されない」とし、「多少は警戒しても良いだろう」と続けた。
原題:U.S. Stocks Rise in Week Despite Need to for Earnings Growth(抜粋)

◎米国債:ほぼ変わらず、PIMCOはTIPS一段高を確信

  25日の米国債相場はほぼ変わらず。ドナルド・トランプ氏の米大統領選当選でインフレ期待の上昇に拍車が掛かり、インフレ連動債(TIPS)に賭けてきた投資家は報われている。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は一段の値上がりを予想するが、モルガン・スタンレーはそれほど確信できないでいる。

  既に始まっていたインフレリスク再織り込みの動きをトランプ氏勝利が加速させたとの見方で両社は一致しているが、PIMCOはTIPSの価格がまだ、長期に通常生じる生計費上昇を十分反映した水準に達していないとみている。TIPSのリターンは年初から23日までに4.6%と、通常の米国債の1.1%を上回っている。TIPSのパフォーマンスが市場全体よりも優れているのは2012年以来のことだ。

  PIMCOのマーク・キーセル最高投資責任者(CIO)は「リフレヘッジへの大転換が起きている」と指摘。「TIPSは一段の値上がりが可能だ」と、今週のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。PIMCOは少なくとも14年以降、TIPS投資を勧めている。

  10年物で比べたTIPSと米国債の利回り格差は今週、最大で1.98ポイントまで開き、約2年ぶりの大きさとなった。このいわゆるブレークイーブンレートは投資家が予想するインフレ率を示す。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後2時現在、10年債利回りは2.36%。今週は一時2.41%と、昨年7月以来の高水準を付けた。2年債利回りは1.12%。一時は2010年以来初めて1.17%に達した。

  米国のインフレ率は金融当局の目標である2%を4年余りにわたり下回っているが、インフレ期待は商品相場が上昇した9月から強まり始めた。トランプ氏のインフラ投資の公約はこの動きを加速させるものだ。

  キーセル氏によれば、ブレークイーブンレートは過去10ー20年を基にすればフェアバリューは2.3ないし2.4。このため、TIPS利回りはあと30ー40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下する可能性があるという。

  こうした見方に対し、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントはブレークイーブンレートの四半期ベース上昇が12年1-3月以来の急激さだとして、TIPS相場はピークに近いとみる。同社でグローバル債券担当のCIOを務めるマイケル・クシュマ氏は先週のインタビューで、「TIPSはこれ以上の値上がりが難しい水準にある」と発言。「インフレリスクが高まっているとの感触がある。それはトランプ氏の勝利で加速した。財政出動の観測は今後1年程度にかけて、インフレ期待を押し上げるだろう」と述べた。

  PIMCOがTIPSを選好する理由の一つは、次期大統領の政策不透明感が強まっていることだ。キーセル氏は「リフレ資産はまだあまり保有されていない」と指摘した。
原題:Pimco Says TIPS Have Further to Run as Morgan Stanley Sees Peak(抜粋)

◎NY金:スポット上昇、ドル高一服を好感し週間で下げ渋る

  25日のニューヨーク金スポット価格は上昇。ドル高一服を背景に、週間ベースでの下げを2%に縮小した。
  アンセム・ボールト(テキサス州オースティン)のアンセム・ブランチャード最高経営責任者 (CEO)は電話インタビューで、「嵐の前の静けさだとも言えそうだ」と話す。「恐らくは予想より小幅な利上げになる、もしくは昨年と同様になるのかもしれない。ドル建てで取引される金の価格は、こうした要因で実際に動くことがある」と述べた。

  ニューヨーク時間午後1時35分現在、金スポット価格は0.2%高い1オンス=1183.83ドル。月初来では7.3%の値下がり。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前営業日比0.5%下げて1186.10ドル。24日は祝日のため休場だった。

  銀3月限は0.6%の値上がり。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナは下げ、パラジウムは上げた。
原題:Gold Recovers From Nine-Month Low as Dollar’s Rally Fizzles(抜粋)

◎NY原油:2カ月ぶり大幅安、OPEC最終合意を悲観

  25日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が約2カ月ぶりの大幅安。28日に予定されていた石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国の協議が中止となり、30日の総会で減産合意の具体的実施について意見をまとめられないかもしれないとの不安が広がった。
  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「謎解きの時間は終わりだ」と話す。「28日の協議は、失敗に終わって恥をかくことがないよう中止するしかなかった。OPECは口先だけで市場から大きく見返りを受けたが、合意をまとめられなければ今度は市場に厳しく罰せられそうだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前営業日比1.90ドル(3.96%)安い1バレル=46.06ドルで終了し、9月23日以降で最大の下げ。24日は感謝祭の祝日で、当日の取引は25日付で決済された。ロンドンICEの北海ブレント1月限は1.76ドル(3.6%)下げて47.24ドル。
原題:Oil Tumbles Most in Two Months Amid OPEC Accord Skepticism(抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり高値、製薬株に買い-週間では3週続伸

  25日の欧州株式相場は1カ月ぶり高値を付けた。指標のストックス欧州600指数は週間ベースでは7月以降最長となる3週続伸となった。
  ストックス600指数は前日比0.2%高の342.45で終了。前週末比では0.9%上げた。この日の出来高は30日平均を約40%下回る水準だった。製薬株が高く、スイスのアクテリオンは20%近く上昇。米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)から買収の可能性について打診を受けたことを確認した。

  ドナルド・トランプ米次期大統領が財政拡大路線に動くとの観測から、ストックス600は今月4日に付けた安値から4.2%反発。狭いレンジ内での取引が続いているものの、200日移動平均線が50日移動平均線を上抜けする状況に近づきつつある。

  アートリウス・ウェルス(ロンドン)のジェラード・レーン最高投資責任者(CIO)は、「欧州株は第一の標的だ。弊社では米国株を割高と判断しており、高い株価とドル高を欧州資産購入に充てることができる」と発言。「国債利回りの上昇と資金調達コストの高まりを考えると、こうした状況がどれだけ長く続くかが問題となるかもしれない」と語った。

  米株価指数が過去最高値を今週更新した一方、ストックス600指数は欧州連合(EU)離脱選択が決まった英国民投票の前の水準を下回っている。構成銘柄の株価収益率(PER)は予想利益ベースで14.3倍と、米S&P500種株価指数のそれとの差が2012年7月以降で最も広がった。

  この日は消費財などのディフェンシブ銘柄が大きく上げた。スイスではリンツ・アンド・シュプルングリーとネスレが買われ、同国のSMI指数は1.1%高と、西欧市場の主要株価指数の中で上げが目立った。一方で景気に敏感な鉱業株や銀行株は下落した。
原題:Third Week of Advances Pushes European Stocks to a 1-Month High抜粋)

◎欧州債:独スワップスプレッド拡大-ECBが条件緩和の観測

  25日の欧州債市場では、ドイツの2年債利回りと2年物スワップレートの格差(スワップスプレッド)が拡大し、2012年以来の大きさとなった。
  12月8日の定例政策委員会を前に、欧州中央銀行(ECB)が買い入れ対象債券の下限利回りを預金金利としている現行基準を緩和するとの観測が高まっている。

  ドイツ10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し0.24%。イタリア10年債利回りは5bp低下して2.08%、スペイン10年債利回りは2bp低下して1.57%となった。
原題:Dollar Trims Weekly Advance as Gold Rebounds With Stocks(抜粋)
原題:EUROPEAN WRAP: Actelion Leads Stock Gainers After J&J Approach(抜粋)

(NY外為と米国株、米国債を更新します.)
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