コンテンツにスキップする

ドル・円が一時114円接近、米利上げ加速観測やリスク選好で3月来高値

更新日時
  • 一時113円90銭と3月15日以来の高値を付けた後は伸び悩む
  • ドル・円はかなりオーバーシュートの領域という判断-三菱UFJ銀

25日の東京外国為替市場ではドル・円相場が続伸し、一時3月以来となる1ドル=114円台に迫った。トランプ次期大統領のリフレ政策への期待や米利上げ加速観測を背景にドル高の流れが継続。株価の上昇に伴いリスク選好の円売りも強まった。

  午後3時40分現在のドル・円は前日比0.2%高の113円51銭。朝方は米債利回りの上昇や日本株の上昇を背景にドル買い・円売りが先行、一時113円90銭と3月15日以来の高値を付けた。その後は徐々に上値が重くなり、午後は日本株が急速に伸び悩んだのに伴い、113円台前半まで値を戻す場面もあった。

  三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、「こういう相場なので115円はないのかというと否定できないが、ドル・円はかなりもうオーバーシュートの領域という判断ではある」と指摘。「期待先行のドル高とその相対として円ロング(買い持ち)を取り崩す過程での円の顕著な下げっぷりはそろそろ落ち着いてくるのではないか」と話した。

ドル・円相場の推移

   米金利先物動向に基づくブルームバーグの算出では、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの予想確率は100%。来年6月の会合までの追加利上げの確率は64%と週初の58%から上昇している。米10年債利回りはアジア時間25日の時間外取引で2.41%まで上昇。その後2.38%付近まで伸び悩んだ。
  
  ドル・円は今週に入り2%以上上昇。トランプ氏が米大統領選で勝利した今月9日からは8%近くドル高・円安が進んでいる。

  内田氏は、「米利上げペース加速でドル高というところにまずは目が行っているが、本来ならインフレ加速は期待インフレが上がって実質金利は下がるので、必ずしもドル高につながらない」と指摘。その上で、12月の利上げはすでに織り込まれており、来月のFOMCでは「逆に利上げが利益確定のきっかけになりやすいというのもある」と語った。

  25日の東京株式相場は小幅続伸。午後にはマイナスに転じる場面が見られたが、引けにかけて持ち直した。TOPIXは2015年6月以降で最長の11連騰となり、日経平均株価は7日続伸と15年11月の記録に並んだ。

  ブルームバーグのデータによると、円は主要16通貨全てに対して下落。ユーロ・円相場は一時1ユーロ=120円16銭と英国の欧州連合(EU)離脱ショックで円が急騰した6月24日以来の水準まで円安が進行。豪ドル・円も約7カ月ぶりとなる1豪ドル=84円台後半まで豪ドル買い・円売りが進んだ。

  朝方発表された10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は、前年比0.4%低下と8カ月連続のマイナスとなった。マイナス幅は前月(0.5%低下)から縮小した。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、「今はドル相場だし、トランプラリーの前の数字にはあまり反応しない」と指摘。その上で、円安の進行で「このまま行けば物価も上げ基調になるだろう」と述べた。  

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグのドル・スポット指数は前日に付けたデータがさかのぼれる04年末以降の最高値に一時迫ったが、その後伸び悩んでいる。ユーロ・ドル 相場は前日に1ユーロ=1.0518ドルと昨年3月以来のユーロ安・ドル高水準を付けた後、下落が一服。この日の東京市場では1.05ドル台後半へ小じっかりとなった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE