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米国債(25日):ほぼ変わらず、PIMCOはTIPS一段高を確信

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25日の米国債相場はほぼ変わらず。ドナルド・トランプ氏の米大統領選当選でインフレ期待の上昇に拍車が掛かり、インフレ連動債(TIPS)に賭けてきた投資家は報われている。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は一段の値上がりを予想するが、モルガン・スタンレーはそれほど確信できないでいる。

  既に始まっていたインフレリスク再織り込みの動きをトランプ氏勝利が加速させたとの見方で両社は一致しているが、PIMCOはTIPSの価格がまだ、長期に通常生じる生計費上昇を十分反映した水準に達していないとみている。TIPSのリターンは年初から23日までに4.6%と、通常の米国債の1.1%を上回っている。TIPSのパフォーマンスが市場全体よりも優れているのは2012年以来のことだ。

  PIMCOのマーク・キーセル最高投資責任者(CIO)は「リフレヘッジへの大転換が起きている」と指摘。「TIPSは一段の値上がりが可能だ」と、今週のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。PIMCOは少なくとも14年以降、TIPS投資を勧めている。

Tipping Point

  10年物で比べたTIPSと米国債の利回り格差は今週、最大で1.98ポイントまで開き、約2年ぶりの大きさとなった。このいわゆるブレークイーブンレートは投資家が予想するインフレ率を示す。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後2時現在、10年債利回りは2.36%。今週は一時2.41%と、昨年7月以来の高水準を付けた。2年債利回りは1.12%。一時は2010年以来初めて1.17%に達した。

  米国のインフレ率は金融当局の目標である2%を4年余りにわたり下回っているが、インフレ期待は商品相場が上昇した9月から強まり始めた。トランプ氏のインフラ投資の公約はこの動きを加速させるものだ。

  キーセル氏によれば、ブレークイーブンレートは過去10ー20年を基にすればフェアバリューは2.3ないし2.4。このため、TIPS利回りはあと30ー40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下する可能性があるという。

  こうした見方に対し、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントはブレークイーブンレートの四半期ベース上昇が12年1-3月以来の急激さだとして、TIPS相場はピークに近いとみる。同社でグローバル債券担当のCIOを務めるマイケル・クシュマ氏は先週のインタビューで、「TIPSはこれ以上の値上がりが難しい水準にある」と発言。「インフレリスクが高まっているとの感触がある。それはトランプ氏の勝利で加速した。財政出動の観測は今後1年程度にかけて、インフレ期待を押し上げるだろう」と述べた。

  PIMCOがTIPSを選好する理由の一つは、次期大統領の政策不透明感が強まっていることだ。キーセル氏は「リフレ資産はまだあまり保有されていない」と指摘した。

原題:Pimco Says TIPS Have Further to Run as Morgan Stanley Sees Peak(抜粋)

(第6段落以降を追加し、更新します.)
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