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ドル・円は113円台乗せ、良好な米指標・金利上昇でドル買い圧力続く

更新日時
  • 米長期金利上昇で日米金利差が開いてドル・円上昇-JPモルガン
  • ドル・円は一時113円44銭まで上昇、3月以来のドル高・円安水準

24日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が3月以来の1ドル=113円台に乗せた。前日の米国市場で良好な経済指標を受けて長期金利が上昇し、ドル高・円安が加速した。

  午後5時4分現在のドル・円相場は前日比0.8%高の113円42銭。東京時間終盤に一時113円44銭までドル高・円安が進行し、3月29日以来のドル高・円安水準を付けた。

  JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉為替調査部長は、ドル・円の動きについて、「基本的に金利相場が続いている。米長期金利が上昇して日米の金利差が開いて、ドル・円は上昇している。足元のモメンタムは強いので当面は底堅い展開だろう」と説明した。もっとも、「このまま金利差が拡大し続けることはないと思う」と言い、「ドル・円は日米金利差で支えられる水準を上回ってきているので、ここからの上値は限定的だと思う」と語った。

Operations At The Bureau Of Engraving And Printing As The $1 Bill Is Printed

1ドル札のシート

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  24日の東京株式相場は続伸。日経平均株価は前営業日比170円47銭高の1万8333円41銭で取引を終えた。一時200円超の大幅高となる場面もあった。

  前日の米国市場では10月の耐久財受注が市場予想を上回ったほか、ミシガン大学消費者マインド指数確定値が上方修正されたことなどを背景に長期金利が上昇。10年債利回りは一時2.41%と昨年7月以来の高水準を付けた。ドル指数は2003年以来の水準に上昇した。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、個人投資家や海外投機筋などのドル売り・円買いポジションのロスカットの動きがあると説明。「新たにドルロングという動きにはこの段階でなりにくいが、12月の利上げを完全に織り込んでしまったので、来年の利上げペースが速まるのではないかという期待感が出てきている」と指摘した。ただ、「12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を考えるとまだトランプ政権が発足してもいないので、この段階で来年の利上げペースアップを宣言する可能性は極めて低いと思う」とも述べ、「そうするとFOMCあたりが1回ドル売りを誘発する起点になる」との見方を示した。

  米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した12月の米利上げ予想確率は、23日時点で100%に達している。24日は感謝祭のため米国市場は休場。

トランプ次期大統領

Source: Bloomberg

  JPモルガン・チェース銀の棚瀬氏は、トランプ次期大統領就任により、「リフレ的な政策期待からインフレ期待が高まり、金利が上昇し、ドル高に現状はなっている」としながらも、「インフレ期待だけでは実質金利は上がらない。トランプ氏の経済政策はドル高、ドル安の両面がある」と指摘。「保護主義政策が強まれば、経常赤字国でのドル高は続かないと思う。製造業にとってドル安が志向され、どこかの時点でドルが反落するのではないか」と語った。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%安の1ユーロ=1.0531ドル。一時は1.0520ドルと2015年3月16日以来のユーロ安・ドル高水準を付けた。

  JPモルガン・チェース銀の棚瀬氏は、ユーロ・ドルについて、「当面はドル全面高で上値が重い展開。来年はフランス大統領選など欧州での保護主義の流れを意識させる政治イベントが続く。来年前半は上値を抑えて大きく上がりづらいと思う」と話した。一方、「保護主義でドルが反落すればユーロは反発するだろう」と語った。

  欧州ではこの日、11月の独Ifo景況感指数が発表される予定。市場予想は110.5と、14年4月以来の高水準だった10月から横ばいの見通し。

  ドル高とは対照的にフィリピンペソやマレーシアリンギットが年初来安値を付けるなど、新興国通貨への売り圧力が根強く残っている。トルコ・リラは前日に一時3.4166リラまで下落し、最安値を更新した。トルコ中央銀行は24日、政策金利を発表する。市場予想では据え置きが見込まれている。一方で、エルドアン大統領は、金利を「妥当な水準」に引き下げるよう呼び掛けた。

  中国人民銀行は24日、人民元の中心レートを前日の中心レートに比べて0.26%引き下げ、1ドル=6.9085元に設定。2008年6月以来の低水準となっている。

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