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11月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル指数が10年ぶり高水準に、成長継続の見方

  23日のニューヨーク外国為替市場でドルが上昇、ドル指数は約10年ぶりの高水準に達した。この日発表された経済指標を受け、米経済成長は引き続き順調と市場は判断、利上げの論拠がさらに強まったと解釈した。

  ドルは主要通貨の大半に対して上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC、11月1-2日開催)議事録によると、金融政策当局者らは労働市場のタイト化を指摘し、一部は12月に利上げすべきとの見解を示した。10月の米耐久財受注統計では、航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が増加。過去5カ月で4回目のプラスとなった。

  ドイツ銀行の外為調査グローバル共同責任者、アラン・ラスキン氏(ニューヨーク在勤)は、「議事録にはFOMCが12月に政策金利を変更しないことは一切示唆されなかった」と述べ、「大統領選挙と財政刺激策の見通しを市場は注視している。次回のFOMC会合だけではなく、来年やそれ以降の引き締め見通しも注目されている。政策の組み合わせがしばらくドルの強い支援材料になるとみられている」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%上昇。一時は少なくとも2005年以来の高水準に上昇した。ドルは対円で1.2%上昇して1ドル=112円52銭。

  金利先物市場では12月13ー14日に開かれるFOMCでの利上げ決定は確実とされており、関心は来年以降に移った。市場が織り込む来年6月までの追加利上げの確率は、50%を超えている。

  HSBCホールディングスはドル相場の見通しを上方修正。選挙結果を受けて金利が上昇すると予想している。

  ただ、ダラフ・マー氏(ニューヨーク在勤)氏を含むHSBCのストラテジストはリポートで、トランプ次期政権の政策に確実性が欠如しているため、「外国為替市場では選挙結果を確信をもって織り込むのが難しくなっている」と指摘した。
原題:Dollar Rallies to Decade High as U.S. Growth Remains on Track(抜粋)

◎米国株:主要指数が過去最高値更新-指標受け景気を楽観

  23日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が過去最高値を更新し、ラッセル2000指数は14営業日続伸となった。経済指標を受け、近く利上げが実施されても米経済は乗り切れるとの観測が強まった。

  工業株は大きく上昇。耐久財受注統計に反応してキャタピラーやユナイテッド・テクノロジーズが買われた。アメリカン・エキスプレスなど金融株も値上がり。米10年債利回りの上昇が手掛かりとなった。マイクロソフトなどテクノロジー関連は値下がりした。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%高の2204.72と過去最高値。ダウ工業株30種平均は0.3%高の19083.18ドルで過去最高値を更新。小型株で構成するラッセル2000指数も0.5%上昇し、最高値を塗り替えた。

  ドナルド・トランプ次期大統領が掲げている減税や歳出拡大の政策が成長を押し上げるとの観測から、主要株式指数は上昇が続いている。

  LLBアセット・マネジメントの株式・債券責任者、クリスチャン・ゾッグ氏は「株式相場は現在かなり強気だが、祝日が控えていることからある程度売りも出るだろう」と指摘。「市場は税や財政に関して具体的な政策が明らかになるのを待っている状況だ」と加えた。

  先物市場に織り込まれる12月の米利上げ確率は100%となっている。11月初めの時点では68%だった。この日公表された連邦公開市場委員会(FOMC、11月1-2日開催)議事録によると、金融政策当局者らは労働市場が引き締まる中で利上げの論拠が強まっていると判断し、一部は12月に利上げすべきとの見解を示した。

  個別銘柄では、農業機械メーカーのディアが急伸。8ー10月(第4四半期)決算で純利益がアナリスト予想平均の2倍余りとなった。

  一方で製薬会社イーライリリーは急落。軽度のアルツハイマー型認知症の治験薬が第3相臨床試験で主要評価項目を達成できなかった。
原題:Dow, Russell Extend Rallies as Economic Data Lifts Industrials(抜粋) 

◎米国債:10年債、1年4カ月ぶり高利回り-経済指標強く

  23日の米国債相場は下落。米製造業の需要を示す指標が上昇したことに加え、欧州中央銀行(ECB)がレポ市場の逼迫(ひっぱく)を防ぐために債券の貸し出しを増やすことを検討していると伝わり、欧州国債とともに売りが膨らんだ。

  10月の耐久財受注額は前月比4.8%増加した。変動の大きい民間航空機が94%の大幅増を記録した。7年債入札(発行額280億ドル)で需要が過去の平均よりも高かったため、米国債相場は下げ渋った。午後に連邦公開市場委員会(FOMC、11月1-2日開催)議事録が公表された後も底堅く推移した。議事録によると、金融政策当局者らは労働市場が引き締まる中で利上げの論拠が強まっていると判断した。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は顧客向けリポートで、「耐久財は国内総生産(GDP)の一部で、常にGDP全体の数字を抑制してきたが、その上向きが売りのきっかけになった」と指摘。「当初の売りでテクニカル要因が悪化し、一段の手じまい売りを誘った。来週に発表されるもっと重要な指標も上振れするとの懸念も広がった」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.35%。一時は2015年7月以来の高水準となる2.41%に上昇した。同年債(表面利率2%、償還2026年11月)価格は11/32安の96 28/32。24日の債券市場は感謝祭の祝日のため休場。

  7年債入札での最高落札利回りは2.215%。投資家の需要を測る応札倍率は2.68倍と、2014年2月以来の高水準。過去10回の平均は2.5倍。海外の中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札全体に占める割合は72.7%と、少なくとも2009年以降で最高だった。過去の平均は62.1%。

  ジェフリーズのシニアエコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は「入札は非常に好調だったが、過去1カ月に市場は劇的にシフトした。先月以降、価格が下落し、利回りが55bp上昇したため、買い手には魅力的に映っている」と語った。
原題:Treasury Yields Surge to Sixteen-Month High on Economic Data(抜粋)


◎NY金:反落、1200ドル割れ-銀も下げて弱気相場入り

  23日のニューヨーク金先物相場は反落。2月以来で初の1オンス=1200ドル割れとなった。トランプ次期米政権の政策で支出が拡大し、連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを継続するとの見方が金売りの背景にある。ドル上昇に伴い、銀も下げて5カ月ぶり安値。弱気相場に入った。

  INTL・FCストーン(ニューヨーク)のアナリスト、エド・メイア氏は電話インタビューで、「金と銀は世界的な株高と金利上昇に打撃を受けている。米国では好調な経済統計が続いており、12月利上げだけでなくその後複数回に及ぶ利上げの可能性が意識されている」と指摘。「銀は常に金より流動性が低く、比較的ボラティリティが高い。従ってきょうのような動きになる」と説明した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比1.8%安い1オンス=1189.30ドルで終了。銀先物3月限は1.5%安の16.485ドル。一時2.9%下げる場面もあった。
原題:Gold Finally Gives Up $1,200 as U.S. Data Delivers Knockout Blow(抜粋)
Silver Enters Bear Market as Prices Slump to a Five-Month Low (抜粋)

◎NY原油:下げ渋り、引けは48ドル近辺-イラク発言を好感

  23日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小反落。イラク首相が石油輸出国機構(OPEC)の減産に参加する意向を示したことを受け、価格は48ドル付近に踏みとどまった。米エネルギー情報局(EIA)統計では先週の米原油在庫が126万バレル減少。アナリストが予想していたよりも大幅な減少となった。

  トータス・キャピタル・アドバイザーズのマネジングディレクター兼ポートフォリオマネジャー、ロブ・サメル氏は、「市場はOPEC一色だ」と話す。「イランとイラクは合意形成に極めて重要であり、この2国が合意見通しに疑問符を付けてきた。今回の会合で合意が成立する期待は、これまでのどの会合よりも高いようだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は7セント(0.15%)安い1バレル=47.96ドルで終了。在庫統計が発表される前には一時63セント下げ、47.40ドルを付ける場面もあった。ロンドンICEのブレント1月限は17セント下げて48.95ドル。
原題:Oil Closes Near $48 as Iraqi Remark Seen Boosting OPEC Deal Odds(抜粋)
  

◎欧州株:3日ぶり下落-米株とのPER格差は過去4年で最大

  23日の欧州株式相場は3営業日ぶりに下落。好調な米国株に水を開けられた格好になる。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.1%安の340.77で終了。22日に過去最高値を更新した米S&P500種株価指数と比較したバリュエーションはほぼ4年ぶりの低さとなった。

  ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏は「誰も欧州を選好し、求めていない」とし、「米国やその他の世界的な投資家にとって、欧州は低迷続きで、政治不安が常にある」と語った。

  銀行株への売りでストックス600は一時0.6%安となったものの、10月の米耐久財受注が増えたことでユーロ安が進み、下げ幅を縮めた。鉱業株指数は3日続伸した。

  ドイツのDAX指数は西欧の主要株価指数の中で最もきつい値下がりを演じた。ユーロ圏の経済指標は市場予想を上回ったが、12月のイタリア国民投票や、来年行われるフランスとドイツの選挙が意識され、投資家が警戒感を維持した。

  ストックス600指数の構成銘柄の株価収益率(PER)は予想利益ベースで14.2倍と、S&P500のそれを約16%下回っており、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロを救うためにできる限りの措置を講じると表明して以降でこの格差は最も大きくなった。
  
  一方、英FTSE100指数はほぼ変わらず。英政府は2017年の経済成長率予想を下方修正し、欧州連合(EU)離脱を理由に向こう5年の借入額が増大するとの見通しを示した。指数は一時0.9%高まで上昇していたものの、この見通しを受けて上げを消した。

  個別銘柄では、英不動産仲介のフォックストンズ・グループが14%安と、6月以降で最も大きな値下がり。独製薬会社バイエルは1.4%安。一方、英住宅金融のパラゴン・グループは2.4%高と堅調だった。
原題:With U.S. Stocks at Peaks, Gap With Europe Hits Widest Since ’12(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債反落、ECBが債券貸し出し増加を検討と報道

  23日の欧州債市場でドイツ国債が下落に転じた。欧州中央銀行(ECB)が市場の逼迫(ひっぱく)を防ぐために債券の貸し出しを増やすことを検討していると伝えられた。

  ドイツ2年債は8営業日ぶりに下落。利回りは朝方に付けた過去最低から反転した。ECBは債券買い入れプログラムで購入した国債を、レポ取引の担保に使うために銀行が借り入れることを容易にする方法を模索していると、ロイター通信が事情に詳しい関係者の話を基に報じた。

  ラボバンク・インターナショナルのシニア金利ストラテジスト、リン・グラハムテイラー氏は、こうした措置は国債市場を恐らく押し上げるものの、担保として利用可能な証券に関する規則が変更されなければ、市場に影響はほぼないだろうと指摘した。

  ロンドン時間午後5時現在、ドイツ2年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇のマイナス0.70%。一時は過去最低となるマイナス0.744%を付けていた。
原題:German Bunds Drop as ECB Said to Consider Lending Out More Bonds(抜粋)

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