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超長期債下落、利回りは8カ月ぶり高水準-米金利高や40年入札を警戒

更新日時
  • 新発20年利回り0.50%、新発30年0.65%、新発40年0.77%まで上昇
  • プラス金利の10年債や外債に投資家の資金集まっている-野村証

債券市場では超長期債相場が下落。米国市場で年内利上げ観測の強まりを背景に米長期金利が1年4カ月ぶりの高水準を付けたことや外国為替市場での円安進行、40年債入札を翌日に控えて売りが優勢だった。新発20年物、30年物、40年物の利回りはいずれも3月以来の高水準を付けた。

  24日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前営業日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)高い0.04%で取引を開始し、その後は0.03%まで戻した。

  20年物の158回債利回りは1.5bp高い0.50%と、新発債としては3月14日以来の高水準を付けた。新発30年債利回りは一時0.65%、新発40年債利回りは0.77%まで上昇し、ともに3月半ば以来の水準まで達した。

新発30年債利回り推移

  三井住友アセットマネジメントの深代潤グローバル戦略運用グループヘッドは、「ゲームチェンジとなり、米国では金利上昇やドル高が止まらない。第2次安倍晋三内閣や日銀異次元緩和もそうだが、先にインパクトが出てくる。1、2年もたてば限界が見えてくるものだが、期待が先行しやすい」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月12月物は、前営業日の終値に比べて14銭安の150円30銭で取引を開始し、150円26銭まで下落した。その後は下げ幅を縮め、結局は横ばいの150円44銭で引けた。

  23日の米国債相場は下落。米10年物国債利回りは前日比4bp上昇の2.35%程度。一時は2.41%と昨年7月以来の水準まで上昇した。10月の米耐久財受注額が予想を大きく上回り、12月利上げ観測が一段と強まった。外為市場では1ドル=112円台と約8カ月ぶりのドル高・円安水準を付けている。

  大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、債券相場について、海外金利上昇や40年債入札を控えて「利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力が掛かり、重め」だと説明。40年債入札をこなした後でも金利上昇が止まらないようであれば、指し値オペへの観測が強まる可能性があるとの見方も示した。

日銀国債買い入れ

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日本銀行本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日銀はこの日午前の金融調節で、今月8回目の長期国債買い入れオペを実施した。残存期間「1年超3年以下」が4000億円、「3年超5年以下」が4200億円、「5年超10年以下」が4100億円と、いずれも買い入れ額は前回と同額だった。

日銀の長期国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

  日銀は17日に中期ゾーンを対象に、固定利回りで無制限に買い入れる指し値オペを初めて行った。この結果、9カ月半ぶり水準まで利回りが急上昇していた中期ゾーンは底堅く推移している。

  三井住友アセットの深代氏は、指し値オペについて、「市場では期待先行しているが明確なものはない。超長期債利回りは上昇しているが、マイナス金利導入前は10年債と100bp程度の格差があった。中期債の指し値オペは、水準よりもスピード調整」と分析。「日銀としてもできれば抜かずの宝刀のままが良いと思っているのではないか」と述べた。

40年債入札

  財務省は25日に40年利付国債入札を実施する。前回9回債のリオープン発行で、表面利率は年0.4%に据え置かれる見込み。発行予定額は5000億円程度。利回り競争入札によるダッチ方式で、応札は0.5bp刻みとなる。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「プラス金利の10年債や金利上昇で先行している外債に投資家の資金が集まっている。これまで唯一の投資対象だった超長期債への需要は限界的に落ちてきていると思われ、価格に付いていたプレミアムがはく落していく」と指摘。「40年債入札は押し目買いが入りそうだが、参加者がもともと限られることや、超長期債内での入れ替え取引も含まれそうなことから、金利低下への転換点にはなりづらい」とみている。

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