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11月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、ヘッジファンドは08年来の大幅高で様子見

  21日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。2008年の世界金融危機以降、最も上昇しているドルに対し、ヘッジファンドは積極的な投資を控えている。

  米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、主要8通貨に対するドルのネットロングは15日時点で22万1204枚と前週からわずか15枚の増加にとどまった。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は先週までの2週間に急伸。ドナルド・トランプ次期米大統領の経済政策が金利を押し上げるとの見方が広がった。

  日本時間22日午前5時59分ごろ福島県沖を震源とする地震が発生、福島県に津波警報が出された。この後、円は上昇した。

  セント・ジョージ銀行のシニアエコノミスト、ジャヌ・チャン氏は「ドルに対して投機家はそれほど強気ではない」と述べ、トランプ氏勝利後の上げは「シュガー・ハイ」に過ぎず「ドルは間もなくトップアウトするリスクがある」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%下げた。円は対ドルでほぼ変わらずの1ドル=110円82銭。一時0.4%上昇した。ドルは対ユーロで0.4%安の1ユーロ=1.0630ドル。

  BNPパリバは2017年末までにドルがユーロに対して等価まで上げると予想する。欧州中央銀行と米金融政策当局との政策の違いがその理由だ。

  BNPの外為ストラテジスト、サム・リントンブラウン氏は過去2週間で見られた動きの反動としてのこの日のユーロは「極めて小幅な上昇だ」とし、「何か根本的な材料によってトレンドが反転したというよりも、調整的な動きとみている。ユーロを動かす主要な材料は政治的な要因ではなく、金融政策の相違だ」と指摘し、ドルは再び上昇するとの見方を示した。  
原題:Hedge Funds Hold Back Amid Dollar’s Biggest Rally Since 2008(抜粋)  

◎米国株:上昇、主要株価指数が最高値を更新-成長期待で買い再開

  21日の米国株式相場は上昇。1999年以来で初めて主要4株価指数が同じ日に過去最高値を更新した。次期米政権の政策で経済成長が加速するとの期待を背景に、大統領選挙後の買いが再開された。

  S&P500種株価指数は前営業日比0.8%上昇の2198.18。8月15日以来で初の最高値更新となった。ダウ工業株30種平均は88.76ドル高い18956.69ドル。ラッセル2000指数は2003年以降で最長の12営業日連続で上昇。ナスダック総合指数は0.9%上げた。

  スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンランダー氏(ニュージャージー州フロアムパーク在勤)は「来年と再来年に減税と財政投入による刺激措置が講じられるとの見方があらためて強まり、株式市場では上値を試す展開になっている」と指摘。「株式市場全般がこれを材料に動いている。来年は企業利益だけでなく売上高も増加するとの確信が取引の背景にある」と述べた。

  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、利上げが「比較的早期に」適切になるdだろうと発言。これを受けて米国債相場は下げ、10年債利回りは2.25%に向けて上昇した。

  BB&Tインスティテューショナル・インベストメント・アドバイザーズ(ペンシルベニア州ワイオミッシング)の株式運用ディレクター、テリー・モリス氏は「トランプ次期大統領はクリントン氏よりも速い成長軌道に米経済を乗せるだろうとの期待がある」と指摘。「選挙が材料になっているほか、ショートの買い戻しも入っているようだ。選挙を控えてヘッジしていた投資家は、結果を受けて慌ててヘッジ解消に動かざるを得なかった。景気は上向き始め、12月には利上げがあるとの見方が一般的だろう」と述べた。

  トランプ氏が大統領選挙に勝利して以来、同氏の政策で経済成長とインフレが加速するとの観測から、投資家は金融引き締めへの賭けを大きくした。イエレン議長は先週、「今後明らかになる経済指標が連邦公開市場委員会(FOMC)の目標に向けて前進を続けるさらなる証拠を示せば、比較的早期に適切になる可能性が十分ある」と述べた。市場が織り込む12月利上げの確率は98%に上昇した。セブン・インベストメント・マネジメント(ロンドン)の投資マネジャー、ベン・クマー氏によれば、予想に反して利上げが見送られた場合に市場が陥る混乱は拡大する可能性がある。

  トランプ氏勝利後の買いには、それまで著しく敬遠されていた銘柄も含まれる。ラッセル3000銘柄でショートの比率が最も高い50銘柄で構成するバスケット(ゴールドマン・サックス・グループまとめ)は、投票日の8日以降で11%上昇。一般的な株価指数に比べて4倍の値上がりとなっている。

  原油価格の値上がりにつれて、エネルギー株は2.2%上昇。イランは石油輸出国機構(OPEC)が今月末のウィーン会合で「コンセンサスに達する可能性は極めて高い」と発言。イラクはOPECが合意を取りまとめることができるよう、新たな提案を示すと表明した。チェサピーク・エナジーとマーフィー・オイルが上昇を率いた。

  タイソン・フーズは14%急落。四半期業績は市場予想を下回った。同社はドニ-・スミス氏の後任最高経営責任者(CEO)にトム・ヘイズ氏を指名した。
原題:U.S. Stocks Rise to Records as Commodities Producers Join Rally(抜粋)


◎米国債:2年債入札、投資家が二の足-利上げペース加速を警戒

  21日の米国債市場では、2年債入札でプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札全体に占める割合が半分を超えた。連邦公開市場委員会(FOMC)が1カ月以内に利上げを実施するとみられていることから、投資家の需要が弱かった。

  入札への参加が義務づけられているプライマリーディーラー23社の占める割合は50.8%。ブルームバーグがまとめたデータによると、これは2015年以降で3番目に高い水準。落札利回りは1.085%と、2年債入札としては2009年以来の高水準となった。

  今月はトランプ次期大統領の支出計画が経済成長や利上げペースの加速につながるとの見方から米国債相場が大幅安となり、利回りが急上昇している。金利先物相場の動向によると、来月の利上げはほぼ確実視されている。

  キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「FOMCがこの先もっと積極的に利上げを実施し、期間が短めの国債利回り上昇につながるとの見方から、一部の投資家が二の足を踏んだ」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.32%。一方、2年債利回りは前週末と同じ1.07%。一時は約1.09%と、年初来の最高水準を付けた。

  利回りの急上昇は、トランプ次期大統領と議会共和党が減税や最大1兆ドルのインフラ投資など同氏の公約を推し進めると投資家がみていることを示唆している。

  日本の気象庁が福島県沖を震源とする地震発生を発表すると、米国債がやや買われ、10年債利回りはこの日の低水準に近づいた。地震規模を示すマグニチュード7.3で、福島県沿岸に津波警報が出された。  

  金利先物市場が示唆する来月の利上げ確率は100%。選挙直前の7日は80%だった。

  2年債入札では、海外中央銀行や投資信託を含む間接入札者の落札全体に占める割合は35.8%と、過去10回の平均45.2%を下回った。プライマリーディーラー以外の直接入札者の割合は13.4%。過去10回の平均は16%だった。
原題:Wall Street Soaks Up Two-Year Treasury Note Auction as Fed Looms(抜粋)


◎NY金:反発、9カ月ぶり安値から持ち直し-ドルの上昇一服で

  21日のニューヨーク金先物相場は反発。2月以来の安値から上昇した。ドルの下落を背景に、代替投資としての金の需要が膨らんだ。金の相対力指数(RSI、14日ベース)は依然30を下回り、売られ過ぎを示唆した。

  オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業者、ジェームズ・コーディアー氏は「金には安値拾いの買いが入っている」と指摘。「ドルは次から次に高値を更新してきたが、そうした上昇分の一部を返上している」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.1%高の1オンス=1209.80ドルで終了。前週末には一時1201.30ドルと、2月以来の安値をつけていた。

  銀先物3月限は0.6%下げて16.621ドル。8月につけた終値ベースでの高値からの下落率は20%に接近し、弱気相場入りに近づいている。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは下落、プラチナは上昇した。
原題:Gold Futures Rise From Nine-Month Low as Dollar Rally Relents(抜粋)

◎NY原油:3週ぶり高値、イラン・イラクが生産合意を示唆

  21日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続伸し、3週間ぶり高値。イランのザンギャネ石油相は石油輸出国機構(OPEC)が今月末のウィーン会合で「コンセンサスに達する可能性は極めて高い」と発言。イラクはOPECが合意を取りまとめることができるよう、新たな提案を示すと表明した。

  ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の石油市場調査責任者、マイク・ウィットナー氏(ニューヨーク在勤)は「OPECから明るいニュースが伝わってきている」と指摘。「風向きが変わる可能性もあるが、とりあえずは強材料であり、合意成立を示唆している」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前営業日比1.80ドル(3.94%)高い1バレル=47.49ドルで終了。終値ベースで10月28日以来の高値。12月限はこの日が最終取引。中心限月の1月限は1.88ドル(4%)上昇の48.24ドル。ロンドンICEのブレント1月限は2.04ドル(4.4%)上げて48.90ドル。
原題:Oil Climbs as Iran, Iraq Signal Deal Hope Before Vienna Meeting(抜粋)

◎欧州株:上昇、10日連続でもみ合い-シェルやグレンコアに買い

  21日の欧州株式相場は上昇。鉱業株への買いが膨らみ、指標のストックス欧州600指数は一時の下げを消す展開となった。

  ストックス600指数は前週末比0.3%高の340.23で引けた。一時は0.8%下げていた。英蘭系石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルやスイスの資源商社グレンコアの上げが目立った。これで前日終値を挟んだ展開は10営業日連続で、2013年5月以降の最長となった。

  欧州株は今年に入ってからその大半を狭いレンジ内で推移し、英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した以前の水準を下回り続けている。ドナルド・トランプ米次期大統領がインフラ支出を増やすとの観測で市場は一時盛り上がったものの、ストックス600はこの勢いを維持できないでいる。コメルツ銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏(ロンドン在勤)によれば、投資家らは域内のこの先の政治リスクに焦点を移しつつあるほか、最近の国債利回り上昇で株式の投資妙味が弱まった。

  同氏は「当社のトレーディングフロアを見た印象では、一部のリスクを考えることに時間を使うなどやや落ち着いた局面にある」とし、「イタリア国民投票を2週間後に控え、ECBの政策の将来をめぐる懸念を市場関係者が気にし始めた。この先のリスクを考慮すると、株価は割高のようだ」と語った。

  この日の出来高は30日平均を約18%下回る水準。清掃サービスなどを手掛ける英マイティ・グループは9.5%安と急落。プラスチックメーカーの英エセントラは20%安となった。
原題:Europe Stocks Rise After Longest Run of Daily Swings Since 2013(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債、ほぼ変わらず-ECBがハト派姿勢を維持との観測

  21日の欧州債市場では、ドイツ10年債がほぼ変わらず。前週末まで4営業日続伸していた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は欧州議会でこの日夕刻、金融政策による支援継続への決意を表明するとみられている。

  米国のトレーダーらが12月利上げを想定している一方、欧州ではECBの公的セクター債券購入プログラム(PSPP)が調整され3月以降も継続されるかどうかが話題の中心となっている。

  米大統領選を受けてインフレ期待を示す主要指数は1月以来の高水準に達した。これに対し、ECBはインフレが2%弱の目安を満たす軌道に乗っていないことを引き続き示唆している。米国のインフレや金融政策をめぐる見通しの相違で、ドイツ10年債と米10年債の利回り格差(スプレッド)は先週、1989年以降の最大に拡大した。

  DZバンク(フランクフルト)の市場ストラテジスト、ダニエル・レンツ氏は「米当局が12月に利上げするのはほぼ確実だ。それに対して、インフレ率が依然として目標を大きく下回っていることから、ECBはPSPPを2017年3月以降も続けるもようだ」と予想。「ドラギ総裁は米選挙の結果や12月の米利上げの可能性を理由に、政策を変更しないと明言している」と話した。

  ロンドン時間午後4時2分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比ほぼ変わらずの0.27%。14日には1月以来の高水準となる0.4%に達した。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格は97.406。

  ユーロ圏のインフレ期待の指標とされる5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートは1.61%と、終値ベースで6月13日以来の高水準となった。

  米国債はこの日上げ、ドイツ10年債とのスプレッドは205ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。先週は208bpまで拡大していた。
題:European Bond Traders Counting on Draghi to Keep Dovish Message(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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