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アップル、「iPhone7」性能抑制か-もっとデータ受信速いはず

  • ベライゾン版「7」の性能が能力以下にとどまっていることが判明
  • 一部の端末はクアルコム製ではなくインテルのモデムを採用

アップルの最新スマートフォン「iPhone(アイフォーン)7」の性能は、全ての端末で同じわけではないことが分かった。

  技術的にみると、「7」のデータ受信速度はAT&Tよりベライゾン・コミュニケーションズの通信網を利用する方が速いはずだ。しかし実際にテストすると、その性能にほとんど違いがないことを調査会社ツイン・プライムとセルラー・インサイツが明らかにした。

  両社とも理由を明確にしていないが、ツイン・プライムはアップルがベライゾン版「7」に搭載された重要部品の能力を100%活用していないのではないかと分析している。

Inside An Apple Inc. Store As New Generation iPhone And Apple Watch Go On Sale

「iPhone7プラス」(サンフランシスコのアップル店舗)

Photographer: Michael Short/Bloomberg

  ツイン・プライムの製品責任者ガブリエル・タブリディス氏は「データでは『7』がべライゾンのネットワーク能力を全て活用していないことが示唆される」とした上で、「アップルがベライゾン版端末の各部を調整しているとは思わないが、ネットワーク用半導体の一部機能を作動しないようにしたかもしれない」と指摘した。

  アップルの広報担当者、トルーディー・ミュラー氏は「全ての『7』および『7プラス』はアップルのあらゆるワイヤレス性能基準、品質基準、信頼性試験を満たすかそれを上回っている」とし、「無線業界の基準に基づく厳格な研究所テストや数千時間に及ぶ現場試験、提携する通信会社の広範なテスト全てで、これらモデルのワイヤレス性能で判別できるような相違は示されていない」と説明した。

  通常、携帯端末メーカーは業界の中で最速かつ最も信頼性の高い端末を提供しようと競争し合うため、もしもアップルのような主要メーカーが端末の能力を抑制しているなら異例だ。ジャックドー・リサーチの創業者、ジャン・ドーソン氏はアップルについて、同じ機種の性能が通信事業者によって異なるという評判が生じないようにしているのかもしれないとみている。一方で、消費者がそれに気付けば反発するのではないかと指摘するアナリストもいる。

  性能の違いをもたらすのは、端末内部に小型半導体で埋め込まれたモデムだ。アップルは「7」で数年ぶりに異なるモデムを組み込む複数のバージョンを用意した。ベライゾン版にはデータ受信速度が毎秒最大600メガビットのクアルコムの最新モデム「X12」を採用する一方、AT&T版には同450メガビットのインテル製を搭載した。

  セルラー・インサイツのアナリスト、ミラン・ミラノビック氏のリポートによると、クアルコムの「X12」はインテル製品に比べ同時により複数経路のデータ対応が可能。ただアップルは「クアルコム製のとインテル製の条件を同じにするため」この機能を生かさないようにしたと、同氏は記した。

  AT&T、ベライゾン、クアルコム、インテルの担当者はコメントを控えた。

原題:Apple Chip Choices May Leave Some IPhone Users in Slow Lane(抜粋)

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