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超長期債が下落、早期の指し値オペ期待できないとの声-中長期は堅調

更新日時
  • 新発30年債利回り一時0.625%、新発20年利回り0.495%まで上昇
  • 中期債は先週の指し値オペを受け、しっかりの展開-SMBC日興

債券市場では超長期債相場が下落。日本銀行が許容する超長期債利回りの上限をめぐる不透明感が根強いことに加え、早期に指し値オペの対象になりにくいとの観測などから、売りが優勢となった。一方、中期や長期ゾーンは堅調推移となり、先物相場は反発した。

  21日の現物債市場で新発20年物の158回債利回りは日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から一時2ベーシスポイント(bp)高い0.495%と、9月14日以来の水準まで上昇した。新発30年物52回債利回りは2.5bp高い0.625%と3月以来の水準まで売られる場面があった。

  一方、長期金利の指標となる新発10年物国債344回債利回りは1bp低い0.025%で開始し、0.02%まで低下。いったん0.03%を付けた後、0.025%に戻している。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「金利が上している超長期債は、指し値オペがすぐには期待できないゾーンだ」と述べた。一方、「中期債は先週の指し値オペを受け、しっかりの展開」と説明。「今後10年ゾーンに指し値オペがあるとしたら、0.05%-0.10%に接近してきた場合だろう」とし、「指し値オペは先週の発動で意外とハードルが低いと分かったので、10年債は売りづらい水準になってきた」と指摘した。

  21日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前週末比4銭高の150円34銭で取引を開始した。150円27銭まで下落した後、一時150円50銭まで上昇。結局は13銭高の150円43銭で引けた。

長国先物の日中取引推移

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、日銀が前週に実施した指し値オペが効いている感があるとし、「また買いにくるという警戒感から、金利は上がりにくい」と指摘。その上で、「超長期債に対してベアの見方が残る中、10年以下でプラス利回りになれば、需要が集中しやすい」と話した。

  前週は5年利付国債入札の低調をきっかけに中期債の利回り上昇圧力が強まったことから、17日には2年債と5年債を対象に初の指し値オペが実施された。

  メリルリンチ日本証の大崎氏は、「前回の指し値オペでは短いゾーンが対象で、10年までは抑える意向があるものの、10年超をどうするかということが焦点になってくる」とみている。

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黒田日銀総裁

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  日銀がこの日に実施した長期国債買い入れオペの結果によると、応札倍率は残存期間1年以下が6.14倍、5年超10年以下が2.39倍と、ともに前回を上回った。

日銀長期国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

  大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、日銀は0%でフィックスされた10年を起点としたカーブ形状が9月時点から大きく動かないように長短金利操作を行っているとした上で、前週は中短期ゾーンの金利水準が乖離(かいり)したことが指し値オペにつながったと説明。超長期ゾーンについては「今の時点で日銀が目指しているカーブの水準に戻ってきていると思われ、ここからさらに10bp程度金利が上がるようなら指し値オペで同じように対応する可能性がある」とみる。

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